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地方起業家を発掘するVC!

皆さん、おはようございます!
持てるスキルを活かしながら、地域社会のあるべき姿を追い求め続けることが生業でしょうか。地域社会を異なる言葉で表現してみれば「まち」ということになるのかもしれません。現在の完成してしまったかに見える社会システムも完全ではなく綻びが見え始めています。



ベンチャーキャピタル(=VC)が東京以外の地域でスタートアップ企業の発掘を強化しているようです。新型コロナウイルス禍でオンラインでの出資交渉が容易になったことに加えて、自治体が起業支援に力を入れ始めたことが背景にあります。地方に不足していた資金や経営ノウハウ提供が進むことにより、東京一極集中の構図が変わる可能性があるでしょう。


VCのボンズ・インベストメント・グループ(=BIG、東京都渋谷区)は、兵庫県神戸市と「ひょうご神戸スタートアップファンド」を3月に組成し、色々な地域からスタートアップが生まれるようにしたいと抱負を語っています。ファンド総額は10~15億円であり、「シード」「アーリー」と呼ばれる創業間もないスタートアップに投資を行う計画です。


第1号案件として衛星データで耕作放棄地を判定するアプリを展開するサグリ(=兵庫県丹波市)に出資しています。BIGは農業分野で業界を変革する可能性があると受け止めています。2020年の国内スタートアップの資金調達金額のうち、東京都の比率は約84%にも達しているそうです。投資が東京に偏重しても必ずしもユニークな事業とは限りません。


米スタートアップ企業の聖地と呼ばれるシリコンバレーがあるカリフォルニア州ですら比率は約50%であり、日本でのベンチャー投資の一極集中ぶりが目立っています。日本はVCが東京に集中し、コロナ禍前は地方の起業家は資金調達のために東京に拠点を移すことが多いと言われています。地方に有望なスタートアップがないからではなく、VCの都合です。


しかし、コロナ禍のなかではオンラインによる面談が主流となり、スタートアップ企業の拠点の場所をVCから尋ねられなくなって来たようです。VCのANOBAKA(=アノバカ東京都渋谷区)は愛知県と提携し、同社が窓口となり、連携するVCを増やしてスタートアップ企業向けに資金調達の勉強会を開催したり、事業会社との協業を支援する計画です。


京都に起業家向けオフィスを構えるザシードキャピタルは、起業家が情報交換できるオンライングループを運営します。関西圏は学生人口の約2割を占めるのに、資金調達のシェアは1割以下で伸びしろがあると見ています。モバイル・インターネットキャピタルは、東京と比べて出資条件で無理を強いられない、地方企業への投資を約2割に引き上げる考えです。


しかし穿った見方をすると、これらは老舗VCに比べますと比較的業歴が浅いVCだということが出来ます。彼らも営利目的でスタートアップ企業への投資を行っていることを考慮しますと、首都圏でのVC間競争に敵わないことから地方の主要都市に目を向けているという見方も出来ます。また、東京に拠点を構え、本当に経営支援が出来るのか疑問も残ります。


地域づくりの観点からも、地域の仕組みの中に必ずしも株式公開を目的としない、地域の暮らしに資する事業を創発するメカニズムが育まれても良いと思います。それら創業企業に寄り添いながら事業を創り上げることで、必要に応じ資金を提供して行くことが望まれます。
その様な地域インキュベーションの仕組みが、これからのまちづくりには不可欠でしょう。


今日もありがとうございます!
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