誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

武者修行の必要性!

皆さん、おはようございます!
緊急事態宣言の最中にあるのですが、やむを得ないお客様からのご要望により盛岡に来ております。今年は新春早々から松本出張や新たなお客様へのご挨拶などが続き、昨年以上に時の経過が早く感じられます。今年の展望を実現していくためには幸先の良いスタートです。



東芝は、社員をスタートアップ企業に1年間出向させる制度を2021年度から導入するそうです。経営幹部候補らを対象に、資金調達や新規事業創出など自社内で担当する機会が乏しい業務の経験を積んでもらうことを狙いとします。出向先で得られる知見や人脈が今後業績を改善していく上で役に立つと期待してのことであり、組織の活性化に繋げる考えです。


また、みずほファイナンシャルグループ(=FG)は副業解禁に踏み切ります。背景には、社内経験だけでは次世代を担う人財を育てられないという危機感からであり、他流試合で成長した社員が会社の成長にも寄与するとの考えからです。信用第一の保守的なイメージが強い金融界ですが、閉じた社内競争で外と戦える人財が育つのか危機感をもってのことです。


東芝、みずほFGに共通していることは、内向きな企業組織の中での仕事に埋没していてはその会社特有の価値判断基準や企業文化に慣れ親しんでしまい、これから外部企業との積極的な協働やデジタル技術の取り込みが欠かせない社会の潮流の中で、企業の存続自体が危ぶまれてしまうからです。同質性高い組織は、外部からの圧力に弱いことを物語っています。


会社の命で行う出向と社員自らの意思で活動する副業という形態の違いはありますが、自社文化や標準化された仕事の進め方とは異なる外部企業で経験を積むという意味ではどちらであっても意味のあることだと思います。強いて指摘すれば、出向先企業についても自らのキャリアプランに従い、自律的に相手先を見つけてくる位の逞しさがあっても良いでしょう。


社員を送り出す側である企業の受け止め方は、社外で鍛えられた社員が社内にもたらす価値と、人材流出などに繋がりかねないリスクを天秤に掛けても、出向や副業解禁の利点が大きいとの判断をしています。みずほFGでは、社員が副業で不祥事でも起こせば命取りに成りかねず、先陣を切って危ない橋を渡る必要があるのかという社内の声も多かったようです。


副業審査において厳しくみる項目が1つあるそうです。ただ単に収入を増やしたいといった理由ではNGであり、副業が本人の成長にどう繋がるかとい点で評価を行うそうです。例えば誰かに技術を教えることでリーダーシップやコミュニケーション能力が身につくと期待される場合です。もう少し積極的に自ら事業を行うことの意味を見出しても良いと思います。


日本型雇用は、新卒一括採用した若手を終身雇用を前提に社内で大切に育てることに重きを置いています。自社に合った人材を育成できる半面、内向き志向の社員が増えてしまい、結果的に組織の競争力が伸び悩むというジレンマに陥りがちです。良く聞く話として、大手企業になればなるほど、その文化に染まる為に魂まで売って初めて一人前と言われています。


それだけ日本企業の同質性が強いことを示す証左だと思います。若き社員にとって、それを受け入れることに戸惑いを覚えるのも当然でしょう。確かに企業として生産性を高める為には異常なまでの求心力も必要でしょうが、これからの時代はむしろ時代の変化に柔軟に対応できる遠心力だと思います。企業に迫りくる外圧を利用し自ら変わりいくことが大切です。


今日もありがとうございます!
http://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する