誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

労働者協同組合とは!

皆さん、おはようございます!
年始の仕事始めからのスタートダッシュで盛り上がっているなか、改めて緊急事態宣言が発令され、何となく出鼻を挫かれたような感じもします。しかし、これから当面の間、リモートワークを多用しながら質の高い仕事を心がけ、来るべき日に向け備えたいと思います。



日本でも昨年12月に議員立法により労働者協同組合法が成立し、非営利目的組織である労働者協同組合が作れることになったことを知りました。労働者協同組合(=ワーカーズ・コレクティブ、ワーカーズ・コープ)なるものが、19世紀から西欧などで普及していたことは知っていたのですが、改めてこのタイミングで法制化されることに意味あると思います。


労働者協同組合を鵜呑みしますと、何やら労働者の権利を保護する団体を思わせてしまいますが、それは働く人が自ら出資し、運営に携わる協同労働という新しい働き方を実現する組織です。遣り甲斐を感じられる仕事を自ら創り、主体的に働くことを後押しする仕組みで、地域の需要に叶う事業を生み出し、多様な雇用機会の創出につながる効果が期待されます。


例えば、介護や子育てなど、地域における生活をするうえで必要な需要が増加の一途を辿っています。今までの社会の枠組みであれば生活に必要なサービスの提供は、企業か公共の何れかに偏っていた訳ですが、営利を追求する企業にはその利益水準の問題からサービスを提供するにも限界がある訳です。営利目的でスケールメリットを追求しなければなりません。


一方、公共サービスにおいても、限られた財政予算の中でその公共性を追求しなければならない責務がある為に、法律に則った最低限の画一的なサービスを提供せざるを得ない為に、
地域ごとに異なる需要に木目細かく対応することが難しいと言わざるを得ません。地域住民にすれば帯には短し襷には長しという状態にあり、公共サービスにも限界があるでしょう。


企業と公共という二律相反する主体を持つ社会の枠組みの中で、私たちは他に選択肢がないことからそれら主体が提供するベネフィットを享受することが最善の策だと信じ込んできた訳です。しかし、よく良く考えてみますと、企業と公共の間を埋める主体があっても良いわけですが、いままでの日本では西欧の様にその議論が為されてこなかった経緯があります。


私たちが生活する地域には、その地域固有の生活をする為に必要な需要が存在しており、それを事業を通して解決していく必要があります。株式会社という形態でも解決できる事業があると思いますが、どちらかといいますと地域住民の相互互助的なニュアンスの強い事業については、この協働組合というコミュニティ形態を通して解決する方が馴染むのでしょう。


いま私たちが生活をする上で広く普及している生活協同組合との比較をすると分かり易いと思います。生活協同組合は、一般市民が集まって生活レベルの向上を目的に各種事業を行う協同組合であり、主だった事業としては生活必需品について生活者が安心安全を保てる商品を安価に提供する為の商品開発や改善、勉強会やイベントの開催を主力事業としています。


これに対して、労働者協同組合は地域に必要とされている固有の事業を地域の人たちの労力で、自らが出資を行って自主運営することを事業の目的としています。介護や子育て事業に留まらず、地域循環型エネルギー事業、地域内セキュリティー事業、新たな事業を創出する為の事業など、地域社会の振興に資する事業なら何でも取り組んで行けるものと思います。


その過程で、働きがいのある仕事を創造できれば、地域内で誰しもが満足のいくコミュニティが醸成されるというものでしょう。サービス提供者(=生産者)とその需要者(=消費者)という今までの社会の枠組みでは、持続可能な社会を維持していくことに限界があります。消費者が自ら必要と考えるサービスを提供してこそ健全な社会が育まれるのでしょう。


今日もありがとうございます!
http://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する