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規模の経済について!

皆さん、おはようございます!
先日、仕事の関係で20歳代の若きビジネスマンお二人とお会いしました。ちょうど息子達と同い年で、その若々しい発想力とアグレッシブさを目の当りにして、初めて自分の老いを感じてしまいました。ロートルの持ち味を活かして、まだまだ頑張らなければなりません。



今朝、起きがけにふと思いついたことがあります。規模の経済を追求することだけが本当に幸せなのかということです。今まで56年間生きてきて、規模の経済を追求することだけが、唯一、人類に幸福をもたらすものとして疑ったことがありませんでしたが、それは自分も社会の慣習に捉われているからであり、本質はもっと異なるのではないかということを。


労働集約型の仕事は、自分に与えられた労働時間以上に成果を出そうと思いましても、生産性を高めるしかなかった訳です。いまの時代でしたら知力を高め、知識集約型の仕事へと転換して付加価値を高めることが出来るかもしれません。しかし、振り返ると多くの人類は、生産性を高めるという選択をしながら機械化や情報化への置き換えを推し進めて来ました。


その結果として、産業革命以後、製造産業が規模の経済を追求し大いに発達して多くの付加価値を生み出し、経済が大きく発展してきたと言えます。人々は、労働集約型の過酷な労働から解放され、物質的な豊かさを手に入れることが出来ました。しかし、一方で規模の経済を追求し、生産性を高めることを追求し過ぎたが故の弊害も多いのではないかと思います。


例えば、人類は規模の経済を追求する為に企業という擬制法人を生み出し、ピラミッド型の階層組織を創りだしてきましたが、世の中にモノが満ち溢れてしまった今日においては、標準化された組織が働く人々の新しいアイディアや考えといった創造力を奪い取ってしまい、歯車化した組織という枠組みの中で人々に疎外感すら与えてしまっているものと思います。


その様な中で情報革命といわれる技術革新が進展し、AI(=人工知能)やICT(=情報通信技術)がこれまでの「工場」を前提とした階層組織を大きく変容させていく様に感じます。これまでの大量生産大量消費型の工場から多品種少量生産型の工場へと自動化が進み、組織機構も内外の垣根を低くしたオープンプラットフォームへと変化することでしょう。


その様な情報技術革新と相まって、私たちの価値観も企業勤めを絶対視する考え方から、より個人の生活を大切にする考え方へと変化しています。その根底にあるものは人々が「生き甲斐」を追求しているからであり、それは必ずしも経済的な豊かさから満たされるものではなく、もっと精神的な豊かさを追求する方向へと人々を向かわせているのだと思います。


その一つの例として、DIY、農業体験などが秘かなブームとなっています。金銭経済下で規模の経済を追いかけることに疲れた人間が、自給自足的な自らの労力により糧を得る非金銭経済に自分の身を置くことにより働くことの本質を疑似体験し、人間が持って生まれた「働き甲斐」というものを呼び覚まし、精神的な豊かさを感じ取っているものと思います。


実はその様な働き方の中にこそ、働きながらにして創意工夫するアイディアや考え方といったものが湧きでてくるのかもしれません。これからの情報化社会において、必ずしも規模の経済が合理的と言えなくなる中で、人々は乖離してしまった生産者と消費者の立場を再び近づいて行く様に思えます。新しい技術と私達の価値観のベクトルが一致しているからです。


今日もありがとうございます!
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