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富士通の「デザイン思考」!

皆さん、おはようございます!
最近、クルマをフィットからNWGNに乗り換えました。フィットを購入したのが4年前ですが、その間のクルマの技術的な進歩には目を見張るものを感じます。オートクルーズ機能をはじめとするセンシング技術には、軽自動車だからといって侮れないものがあります。



富士通は、新たなサービスを生み出すための開発手法である「デザイン思考」の知見を備えた専門人財を今後3年間で1千人育成する計画です。同社はこれまでもお客様の要望に応じてシステムを構築するきめ細かな対応をすることで定評がありましたが、デザイン思考を取り入れることにより、もっと付加価値の高い提案型ビジネスモデルへの転換を目指します。


デザイン思考とは、いわばデザイナーの仕事の進め方を応用して新しいサービスやビジネスを創ろうとする考え方です。お客様の潜在的な需要や課題を掘り起こすといった点で有効であり、従来見逃してきた課題の発掘やアイディアの創出が期待できます。試作品の開発や検証を繰り返すため、プロジェクトの途中でも柔軟に方針転換したり、納期短縮が可能です。


米国の大手IT企業やコンサルティング会社などが業務や経営に取り入れて注目を集めています。富士通では、デザイン思考を用いて開発するプロジェクトを年に50件程度立ち上げデザイナー、営業、エンジニアなどを交えて新サービスの創出を行っていく考えで、実践を踏まえながら高度な専門知識を持つ人財を育成しノウハウの体系化を図っていく考えです。


これまで企業は、商品の「機能的価値」を向上させることに注力していましたが、最近のお客様は実際に商品を使用する際の主観的な評価やお客様の五感に訴える「意味的価値」が重視されるようになっています。機能的価値に意味的価値を融合した「統合的価値」を最大化することが求められています。商品の機能性のみならず、使って気持ちが良いなど感覚です。


商品の機能的価値のみを追求していた時代には、サイエンスやエンジニアリングといった形式知を統合することが商品開発にとって重要だったといえます。ところが、それに意味的価値を融合した統合的価値を追求しなければならない今日では、アートやデザインといった暗黙の知識がなによりも重要性を増してきていると言い変えることができるものと思います。


デザインとは、単なる商品のデザインを指すものではなく、制約のある条件下で、使いやすさや意匠といったお客様の経験的価値や感性的価値を高めるための問題解決の手法も含む概念です。更に意味的価値で問題を提起するための概念がアートということになります。デザインとアートの違いは、お客様の感性に合わせることがデザインということになります。


これに対してアートは、企業自らの哲学や信念をお客様に迎合せずに表現し、新しい意味を提起することを指します。これからの時代、お客様が求めているのはデザインやアートといった部分であり、お客様を心の底から感動させるような価値創出に力を注ぐことが大切であり、これまでの商品の機能性だけが求められている訳ではないことに留意すべきでしょう。


その意味で、富士通がデザイン思考を持つ専門人財を育成しようとする考えは、時代の流れに沿ったものであり、欲をいえばデザイン思考にアート思考をも取り入れていく必要もありそうです。ジョブ型雇用導入にも積極的であり、お客様とのデザイン思考型ビジネス展開を進めることにより、やがてオープンネットワーク型の企業へと生まれ変わることでしょう。


今日もありがとうございます!
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