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数字の裏に法律行為がある!

皆さん、おはようございます!
隣の芝は青く見える、と言われることがあります。人間とはどうして自分の持っているものが良く見えず、目移りしてしまうのでしょう。ここに人間の持つ心理が垣間見えてしまいますが、その様な思いに捉われずに自らの芝を磨き続けるところに意義があります。



財務諸表といえば、どなたでも一度は見たことがあるのではないでしょうか。貸借対照表、損益計算書、売上原価明細書、販売費及び一般管理費、キャッシュフロー計算書、株主資本等変動計算書、会計方針および注記事項により構成されています。多くの方は、まずは売上額がどの位あって、利益が出ているのか否か損益計算書に目が行くと思います。


財務諸表を見慣れた方なら、純資産額や借入金額、キャッシュフローの状況についてまで目が行くのかもしれません。財務諸表は、企業の経営成績や財政状態を0から9までの数字によって羅列して表現する、とても良くできたシステムだと思います。その歴史は、中世東インド会社において簿記と収支計算が活用されて以来、400年余りにも渡ります。


簿記の勉強をしたことのない方でも、数字の羅列を見れば会社が儲かっているのか、損をしているのか、またどの様な財政状態であるのかが一目瞭然に理解できると思います。世界中の国が財務諸表という会計制度を採用していることを考えると、この数字を羅列した報告書は、万国共通の普遍的な言語として受け入れられるほど完成度の高いツールです。


そんな財務諸表ではありますが、読み手によっては実はとても奥の深いものなのです。財務諸表を作成するのに必要な会計制度については、ここでは割愛させて頂きますが、各々の勘定科目(=複式簿記の仕訳や財務諸表などに用いる表示金額の内容を示す名称のこと)という箱に納められて整理されたそれぞれの数字の意味を読み解く必要があります。


例えば、売上高という科目にはその企業が商品を販売して受領した代金が記載されている訳ですが、単に販売といいましても自ら商品を直接お客様に引き渡すことがあれば、代理店を通して販売を委託することもあります。また、商品という科目の数字を見ても、それが自社の倉庫に実在しているばかりでなく、他者の倉庫に寄託している場合もあります。


何を申し上げたいかといいますと、委託や寄託という商行為は全て法律により規定されている事象であり、普段、私たちが事業を営む際に商慣習として法律を意識することなく行為を行っていますが、実は全て法律によって定められていることを認識すべきであるということです。その意味では、会計もその法律規定に従って表現することが求められます。


実は、財務諸表を読む時にも、その羅列された数字の束が法律によって後ろ支えされていることを認識し、数字の絶対額とともにどの様な企業の法律行為の結果として数字が表現されているところまで意識しますと、財務諸表を作成した企業がどの様な事業活動を行っているのかが赤裸々に浮かび上がってくるものです。ビジネスモデルも一目瞭然です。


ここまで財務諸表が読み解けますと、実は新たな事業を創出する際に、その事業のビジネスモデルをどの様な法律構成によって成り立たせるのかという視点で俯瞰でき、逆に新たな事業計画の財務数値がどの様なものに仕上がるのかがおぼろげながら把握できるものなのです。専門性も独自性をもって、複眼的に物事を捉えることが必要な時代でしょう。


今日もありがとうございます!
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