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知識創造経営としてのROA

皆さん、おはようございます!
昨晩は、はや秋かと思うくらい涼しい夜でしたね。
今朝も涼しく目覚めも良く爽快ですね。昼間は暑くても良いので、朝夕くらいは心地よく過ごしたいなんて勝手なコトを考えたりしています。


皆さん、6月に政府から公表された成長戦略「未来投資戦略2017」で、企業業績を図る物差しとして、それまでのROE(自己資本利益率)からROA(総資産利益率)に変わったことご存知ですか?多くの企業で株価重視の観点から長年ROEが目標指標として取り入れられているので、少々混乱を来していいるようですね。


私は昔からROA派なので、その理由について触れてみたいと思います。
事業を行うには、ヒト、モノ(=資産)、カネという基本的な資源を如何に活用するかということは皆さまもご存じのことと思います。最近では、これに「情報」も重要な資源として捉えられています。


財務の観点からしますと、そういった事業資源を数値に換算し、どの様な個々の事業資源を活用することによって一つの事業が構成されているのか、また、どの様な事業努力によって収益を上げるのか、そして、事業の為に活用している資金がどの様に事業の中を駆け巡っているのかを理解し、数値で表現することになります。


貸借対照表をイメージして頂き、ご説明すると分かり易いのですが、財務というのは事業の為に活用している有形無形の資産実態を数値だけを見るのではなく、実際に現場に赴き、例えば機器類や在庫を目で見て、手で触れ、五感で感じる場数をどれだけ踏むかが醍醐味です。


すなわち数値面からどれだけリアル資産を読み取り、具体的に事業をイメージ出来るかが大切なんです。更に機器類や在庫というモノであれば、物権という法的な権利と表裏一体となっており、その物権としての所有関係を記載している契約書を見ると、所有後アフターサービスを受ける権利があったり、逆に廃棄義務を負っていたりします。


事業を構成する有形無形の資産の一つ一つが数値→リアル→法律面と見て行きますと、それだけで非常に立体的に見えます。この様に資産を押さえることが大切です。
その上で、各々の有形無形の個々の資産がどの様に有機的に結びついて組み上がっているのか。その結合の仕方を立体的に把握することも大切です。


それらの個々の資産はある一定の法則に基づいて結びついており、その一定の法則がビジネスモデルと言われるものです。
また、同じ資産群を活用しても同じ様な事業を行っていても、企業によって異なった事業となる様に、ビジネスモデルが異なりますと事業の内容が微妙に異なって来ます。


この辺が事業の面白いところで、経営者の醍醐味なのではないでしょうか。同じヒト、モノ、カネという資源があっても、経営者が異なれば出来上る事業も異なってきます。
また、仮に同じビジネスモデルであっても、その事業を支える社員が異なれば(異なるのが当然ですが)、同じ利益が生まれるとは限りません。


ここで着目しなければいけないのは、事業の結果としての「利益」が異なるという点です。その利益額の大小を規定するのが「無形資産」といわれるものであり、知的財産権として認められる権利であったり、先ほどのビジネスモデルの優劣やそのビジネスの組み立て方といわれる法的権利以外の部分です。


知的財産権そのものが収益の源泉になっていたり、他の資産と一体となったノウハウにより事業としての収益に貢献する場合があります。これらは何れもヒトの知恵による部分であり「知識」と言われる部分です。私は事業運営の中で一番大切なものは、この「知」の部分であり、これ次第で事業業績が大きく変わるものと思います。


事業資産としての「知」をもう少し深掘りしますと、これはヒトのインスピレーションやアイディアそのものです。この創造力を高めて行く為には①ヒトの落ち着いたメンタル面と②ヒト通しの自然なコミュニティを整えることにつきます。ですので、最近、「働き方改革」や「暮らしごどの時代」のブログで記しました創造性に関する部分が大切です。


いままでROEという自己資本利益率が重視されて来ましたのは、欧米企業や金融筋がROEを前提に株価を説明することが多かったからです。欧米では企業ガバナンスの関係から企業は株主のモノという考え方が日本よりも強く、株価を高めることを最優先します。どの様に高めるかは自分達が契約した経営者に委ねているという考え方が明確です。


しかしながら、単に株価を高めるだけでしたら、財務テクニックにより負債と資本のバランスを変えることによって可能な訳です。もちろん欧米の卓越した企業はそんなテクニックを活用しなくとも、アマゾンの様に革新性の高いビジネスモデルで勝負している訳です。そんなアマゾンを評価分析する為には、やはりROAでないと見誤ってしまいます。


欧米の場合は、ROAは経営者に一任しているという、文化の違いだと言っても良いと思います。日本でもROEという指標を使わなくなるということではなく、国内企業の業況を見渡すと、私も未来戦略投資2017と同様にROAを重視して、事業を変革していく必要があると思います。


それは、企業が持つ様々な個々の資産を有効活用して新たなビジネスモデルを再構築していく必要があると考えるからです。企業単独で行う場合もあれば、何社かで連携して行う場合もあります。その様な環境の中では、企業の規模の大小による優劣は関係ないでしょう。必要なのは社会の課題が何であり、どの様なコトでそれを解決していくかという視点です。


それを実現する為には、ヒト、モノ、カネという事業資源三要素のうち、これからの当面はヒト。特にヒトの持つ創造力を高めて行かなければなりません。北欧をはじめ、日本の精神文化と似通った参考事例は多々あります。
必要なのは「知識創造経営」です!


これからもこの様な観点でブログを綴っていきたいと思いますので、
宜しくお願い致します!!



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