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コーポレートファイナンスとインベストメント!

皆さん、おはようございます!
他人と会ってお話しする時に、その方の目的と目標を聞き分けるようにしています。良く耳を澄ましてお話をお聞きしてると、目的と目標を混同されていると思われる方が結構多いように受け止めています。目的の明確な方は口数が少なくとも伝わってくる本性を感じます。



ファイナンスといいましても、コーポレートファイナンスとインベストメントがあることをご存じでしょうか。会社の内部におけるファイナンス活動をコーポレートファイナンスといい、会社の外部におけるファイナンス活動をインベストメントといいます。会社内での財務活動と証券会社や投資銀行の活動の違いと言えばご理解を頂けるのではないかと思います。


例えばM&Aというファイナンス活動一つとってみましても、会社の行為として捉えるM&Aはコーポレートファイナンスであり、それを補完するファイナンシャルアドバイザー(=FA)や仲介業者等が会社の外部から実施するM&Aはインベストメントに括られます。それをストラテジックM&AとファイナンシャルM&Aと言い換えても良いかもしれません。


私は、コーポレートファイナンスとインベストメントの両方を経験していますが、自分の職業人生の中で同じファイナンスでもインベストメントではなく、コーポレートファイナンスの世界を目指そうと決断した時点があります。それを自分の中で意識していたか否かに拘わらず、自然とコーポレートファイナンスの方が自分の中にしっくり嵌っていった感じです。


会社が行うM&Aについても、事業戦略の必要からそれを行う考え方をストラテジックM&Aといい、同じ会社行うM&Aでも株価を高めることなどを目的として行う考え方をファイナンシャルM&Aといいます。随分長いことM&A業務に携わってきましたが、M&Aの醍醐味はストラテジックM&Aだと感じています。中でも垂直統合方面のM&Aが好きです。


まあ、この辺は何が良くて何が悪いという話でなく、個性の問題であり同じファイナンスの世界でも何を目的とするかではないでしょうか。私はファイナンスの源泉である実体経済の中で会社の付加価値をどこまで高められるかを試行錯誤しながら考え、それを引き出すべく実行することの方に面白みを見出したということであり、それが40歳近くだったのです。


会社の貸借対照表ではないですが、左側の投下資産と右側の資金調達源泉の真ん中に自分は位置しています。一般的には右側か左側のどちらかに依拠するのですが、私にはその両側の論理を理解しながら、その対立する論理をどう調整しながら会社全体として最良な方法を選択するかを俯瞰しています。インベストメントのように会社の外側の立場ではありません。


醍醐味は投下資産である各種の事業資源を社外の事業資源と組み合わせ、どうビジネスモデルを構築して、事業全体としてのストラクチャーを組むかということに尽きると思います。右側で調達した資本コストを上回る左側の投下した資産からリターンを得るかを考えることには正解がありません。それを営むものの意志と構想によって幾通りもの解が見出せます。


その投下資産を活用しどの様な事業を描くかを追求していった結果として、中小企業に行き着きました。潤沢で満たされた投下資産の中でそこからのリターンの追求を考えましてもパターン化してしまい、打ち手に限りがあるかれです。それよりも、様々な制約がありますが
、それをアイディアと行動力で実行出来る方が自らの好奇心を大いに刺激されるからです。


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プロデューサーシップ!

皆さん、おはようございます!
新しい他人との出会いは楽しいものです。昨日も2人の方と新しい出会いがありました。人的資本や関係資本というのかも知れませんが、人と人の出会いがまた新しい可能性を創出し
、社会に新たな発展をもたらすからです。自分が居て他人が居て互いに協力する関係です。



プロデューサーシップという概念があります。プロデューサーシップとは、多様な分野で目利きのできる能力(=マルチ・リテラシー)を持ち、組織や業界を横断してイノベーターと共に新しい事業を創造するリーダーシップのことを指します。プロデューサーシップを理解するためには、その語源であるプロデューサーの役割について理解を深めるべきでしょう。


ビジネスプロデューサーとは、異なる価値観や専門分野の人々を有機的に関連づけ、調整する指導者の役割を果たします。彼らは既成概念を打破する発想力を持ち、新しいビジネスモデルを構築し、社会課題をビジネスを通して解決したり、昨今ではデジタルトランスフォーメーション(=DX)を活用したビジネスを推進することも重要な役割と考えられてます。


ビジネスプロデューサーは、起業家や経営者とは異なり、企業や業界の既存の枠組みに捉われず、むしろビジネス展開に必要な資源の一つとして考えているところに必ずしも迎合しない存在なのかもしれません。彼らは過去のプロジェクトや事業を参考にしながら、新しいプロジェクトや事業を創出し、そこに新しい視点や考え方を付け加えビジネスを展開します。


例えば富士通などの企業では、ビジネスプロデューサーが売上拡大や新たな価値の創造に取り組む役割を果たしているそうです。この新しい職種は、クロスインダストリー(=業界横断)の発想で活動しており、生産の効率性だけでなく消費者のニーズ変化を捉えながら売上を伸ばすことにも注力しています。自律するビジネスマンの究極の姿なのかもしれません。


昨今、このプロデュサーシップを持つビジネスマンが非常に注目されています。精神的にも自立していることもありますが、企業や業界といった枠組みに捉われず独創的にビジネスを直視して変革していく視点を持つからです。ややもするとプロデューサーをイノベーターとを混同してしまいがちですが、両者は異なる価値観と行動スタイルを持っているようです。


ビジネスプロデューサーは、企業と地域貢献の関係性に焦点をあてており、地域課題の解決に前向きで社会活動に積極的に参加します。環境、社会、ガバナンスといったESGに対する責任を重視しており、地域の幸福貢献を重要視しながら、組織や業界を横断して事業の多角化を推し進め、一つの業態としてビジネスを確立しながらネットワーク化を推進します。


これに対してイノベーターというものは、社会動向を踏まえた新しい視点や切り口を持って既存事業の組合せで価値創出していきます。また、ビジネスに対してブレない考えや信念と行動力を持っており、理想と現実を結ぶ関係性の狭間の中で最適解を見出しながら行動しています。それが例え非連続的で非現実的なアプローチでも使命感に溢れ変化を恐れません。


ビジネスプロデューサーであってもイノベーターと同様の視線を持っているものと思いますが、どこにその目的の重きを置くかによって異なる資質となって表れるのでしょう。スタートアップ企業を成功に導くためには、このビジネスプロデューサーとイノベーターという両者が手を取り合うことが必要なのでしょう。HONDAやSONYがそうであったように。


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自分で事業を行うということ!

皆さん、おはようございます!
家内が来年定年退職を迎えます。本人曰く丸35年間働き続けてきたので、いまの会社で雇用延長することなく、後の人生は好きなことをで暮らしていきたいそうです。彼女なりに遣りたいことがある様ですので、しっかりとこれからの人生を楽しんで貰いたいと思います。



事業を行うようになってから10年余りが経とうとしています。今でこそ自分の目的に向かって、しっかり歩んでいる感がありますが、駆け出しの頃は自分の人生の目的がフワッとしていて、自分に出来ることでようやく糧を得ていたという感じです。その自分に出来る専門性についても、提供する商品の責任が全て自分に降り掛かってくると怖さが先に立ちます。


その意味では、それ以前に立ち上げたスタートアップ企業を失敗したのは、当然といえば当然の様な気がします。仲間10人で始めたITハードウエアベンチャーでしたが、腹に肝が座っていないといいますか、形ばかりはスタートアップ企業としての体をなしていましたが
、これから自分が為していく目的に対して魂がこもっていなかったことが思い返されます。


大体が、ITベンチャーでCFOとして4年間の修業をしたとはいえ、それまで金融機関の営業やディベロッパーの事業開発、化学メーカーでのM&Aに従事する中には、どこにもITという言葉は出てきません。確かにスタートアップという勢いみたいなものはありましたが、それだけで事業を成功に導けるほど世の中甘いものではないことが身に染みています。


いま思い返せば、カスタマイズITハードウエアを商品として製造販売することに対して、頭ではユニークな事業で勝算があると考えていましたが、魂の方はメーカーズ(=個人でメーカーとして製品を世に送り出す人々)に関心を持ち、それらの人々(=生産消費者=プロシューマー)に対するサポートを通し成長して行って貰いたいと考えていた様に思います。


自分で事業を行うには、自分の人生の目的や事業の目的を頭で考えてはいけません。大体が頭で考えた事業というものは利己的になってしまうからです。もっと社会に対して献身的に貢献して行こうとする利他の心がないと上手くいかないものです。会社の中で自分の役割を担うことと、自分が自律的に社会に対してビジネスを通して訴えかけるとでは違うのです。


まずは自分の折れない気持ちをしっかり探していくことだと思います。往々にしてありがちなのは、組織の中で宛がわれた仕事を上手にこなすことによりビジネスをやっている気になってしまうことなのです。そこでのノウハウやスキルを活かして、ビジネスに結び付けるにしても、そのビジネスを通して具体的にどの様な社会を描き出して行くのかが問われます。


自分の思いではありますが、それが商品を提供する相手の立場に立ってどの様な意味があるかを受け止めた上でのビジネスであることが不可欠です。それを掴むためには、まずは自分に興味のある領域の人々に会って、実際にニーズを肌で感じ取ることが必要です。その様なことを行っている内に人脈が広がりますので、あとはタイミングが遣って来るの待ちます。


多くの方々に独立のご相談を受けることがあります。私の目から見てますと形から入り過ぎており、何故それを行いたいのかが伝わってこないことが往々にしてあります。事業を身に付けることは、事業の中からしか出来ません。成功や失敗の体験の中から身に付けることが大切なのです。必要なことは自分でしっかりと地面を踏みしめながら学び続ける姿勢です。


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