誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

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経営としての会計と財務!

皆さん、おはようございます!
この10月より「ビジネス支援プラザ」を正式に稼働させました。中小企業が事業を営んでいく上で不可欠なマネジメント、マーケティング、システム化などバックオフィス全般についてその道のエキスパートによる支援体制を整え、志ある経営者をサポートして参ります。



いまでも月に数冊は会計や財務の本に目を通す様にしています。それぞれの領域における新しい潮流であったり、時代の進展によって理論的背景が変わり行けばそれを問い直しながら自分なりの見解を深めたりしています。本来、会計と財務は同じ企業に関わる数字を扱っていながら相容れない関係にあり、それを融合しようと試みた大学院時代が思い返されます。


それは財務会計の目的が株主をはじめとす企業関係者に対して有用な情報を提供することにより利害調整を図ることを目的としているのに対して、コーポレートファイナンス(=企業財務)は企業の関係者に対して企業の経済価値を導く方法を提供することを目的としているからです。それでも最近では随分と時価会計的な思考が会計にも組み込まれつつあります。


しかし、会計の目的が利害調整である限りは歴史的な取得原価主義から離れる訳にはいかないでしょう。仮に会計側が時価主義的な歩み寄りを見せても最後はフローによる利益計算は残さざるを得ないものと考えたりしてます。財務会計やコーポレートファイナンスだって、時代の変化によって社会から求められるものが変われば自らの理論が修正される存在です。


それ以前に、現在の資本主義の潮流である金融資本主義が産業資本主義から取って代わられていることについて、果たしてこれからも金融資本主義が経済の主要な価値観として受け止められていくのか些か疑問を持たざるを得ません。時代の変革期において、新たな展開を見出せない産業界に対して余剰となっている金融資本が市場を駆け巡っている様に見えます。


これから情報社会が本格的に訪れて来ますと、金融資本主義的な考えが落ち着きを見せて来るでしょう。そもそも情報社会における知識集約型産業では、これまでの資本集約型産業のように多大な金融資本を必要とはしなくなるでしょう。世界のマスマーケット駆け巡っていた金融資本は、地域分権社会の下でもっと木目細かく多様に資金が循環していくでしょう。


クラウドファンディング、後継者のない中小企業に対するエクイティ投資など、金融と情報技術との融合と相まって、また知識資本の興隆によって金融資本と結びついた新たな未知の市場が創設されていくことも考えられます。その様な来るべき金融資本の変調を推測しながら事業主体にとっての会計や財務のあるべき姿を先取りしていくことは楽しくもあります。


経営に資する会計や財務を展望しますと、やはりこれから将来の経営判断に役立つ財務数値であるべきであり、それをどの様に理解するか指針となるべきものでしょう。その目的が明確な財務会計の枠組みが今後どの様になるかは成り行きを見守るとして、管理会計の観点からコーポレートファイナンスを融合させ、未来会計を確立させていくことに傾注してます。


情報社会においては規模の大小に拘わらず中小企業でも大手企業に挑むことが可能となります。それはヒューマンキャピタル(=人的資本)としての無形資産をどの様に把握評価し、経営の判断材料として活用していくかということもありますが、その様な情報をどうやって対外的に公表していくかも不可欠です。それは経済価値の計算に負うところが多そうです。


今日もありがとうございます!
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これからの資本主義!

皆さん、おはようございます!
週末朝から久し振りに葉山界隈を散策してきました。ちょっとした旅行気分です。葉山マリーナ沖ではヨットやウインドウサーフィンが気持良さそうでした。海産物直売所に立ち寄り干物を買い、お昼はsawviで麹料理を堪能。葉山美術館で写真展を楽しんで来ました。



最近はXXXX経営というように、株主資本経営、企業価値経営、ROIC(=投下資本利益率)経営とかヒューマンキャピタル経営など次から次へと移り変わっている印象があります。段々とその速度が早まりこれも時代の変遷だと思いますが、変わらないその底流に脈々と流れる本質が、企業の経済価値を最大限に高めることにあると受け止めざるを得ません。


しかも各々の経営手法を日本で提唱している人物として、一橋大学CFO教育研究センター長/人的資本経営コンソーシアム会長である伊藤邦雄先生のお顔が見え隠れします。伊藤先生自身も会計やコーポ―レートファイナンスの大家であることから祭り上げられているのかもしれません。そもそも企業の経済価値最大化が唱えられ出したのはこの半世紀でしょう。


企業経営や事業運営において活用する資本の使われ方の良し悪しという資本効率性を問うこと自体は、突き詰めれば働くことによる生産性を追求することにも繋がり、悪いことではないと思います。人間がより良く生きて行くために、知恵を働かせて生産効率を高めることは当然の欲求であり、その結果として社会が進歩して私たちがその富を享受できるからです。


しかし、それが形振り構わない利己的な利益の追求であっては、社会全体の万人の平等な利益の分配を疎外してしまいますので、そこには一定の道徳心といいますか倫理観を働かせる必要があると思います。現在の社会を見渡してみますとそれでも富の格差が生じてしまっていますので、社会システムは完璧ではなくそれに頼り身を委ね過ぎてはいけないでしょう。


必ずしも行き過ぎた利他である必要はありませんが、社会の風潮に寄り掛ることなく社会共通の利益を追求すべく、しなやかに自律する感覚が大切だと思います。その意味では、企業価値を最大限高めることも、企業の所有者たる株主のためやそれから委任を受けた経営者に偏重された仕組みになっている企業の法人としての制度設計が完璧でないからと思います。


今日、ヒューマンキャピタル(=人的資本)経営に注目が集まっています。人類に富をもたらす最大の資本の源泉が「人間」そのものであることを再認識し、企業経営において働く者が生き甲斐をもって仕事に取り組めるようにすることで新たな事業や商品の創出につながり
社会が豊かになり、結果的に企業の経済価値が高まることは良いことだと受け止めてます。


しかし、それは一部株主や経営者に富を偏在させることが目的だととしたら長続きしないでしょう。これまでの産業革命以降の工場や生産設備といった資本集約型産業は、情報社会の進展により知識集約型産業へと移行することにより、膨大な資本を必要としなくなっています。その様に考えますと現在の株式会社という制度も時代とともに変わり行くと思います。


企業が生み出す利益をその利害関係者、特にそこで働く者にも公平に享受できるように、単に持ち株会で株主として名前を連ねるのみならず、その企業に関わるもの全てが株主となっても良いのではないでしょうか。その様に思いを馳せると、既に社会の仕組みとして協同組合なる組織が存在することに気付きます。歴史の通過点として新たな枠組みが望まれます。


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ヒューマンキャピタルについて!

皆さん、おはようございます!
還暦も近づいてきますと流石に自分の責任である男としての顔が完成してる時期だと思います。破天荒に様々な経験を通して自分が何者であるかを理解し、気持ちが円熟してきます。
この穏やかな気持ちを活かして、これからも身体が元気なうちは働き続けたいと考えます。



歴史的な変遷を通して、人間は古代の労働力としての資本から、近代の生産設備などの資本を補助する役割を経て、ポスト近代では再び人間が中心の持てる能力(=知識や技能)を資本とするヒューマンキャピタル(=人的資本)が主役の時代へと向かいつつあるようです。循環メカニズムで育まれる自然界とそれに抱かれる人間しか存在しないのであたり前です。


これから到来する社会の中で、ヒューマンキャピタルをコーポレートファイナンスの観点から迫ってみたいと考えます。それはヒューマンキャピタルを安直に時価評価して財務諸表に描き出すということではなく、これからの社会をより良くしていくためにヒューマンキャピタルの効果を如何にして最大限に引き出していくかを掘り下げて行きたいということです。


それはヒューマンキャピタルを科学するということでしょうか。単に科学するだけでは限界があるため、アートやデザインの観点から捉えてみることも必要でしょう。それは演繹的に形式知を積み上げることに留まらず、暗黙知をも大切にしていきたいということです。具体的には人間科学や心理学の知見を活用しながら人間のメンタルを理解することも必要です。


それを表現する手段として、定性的に表現して行くだけでは限界がありますので、定量的に描き出すことも不可欠だと考えます。科学としての心理学を学んだことがありますが、この分野とファイナンスで使用される数理技術が実は似通っています。だからかもしれませんが
、文学系である心理学出身でありながら違和感なくファイナンスを習得できたのでしょう。


ヒューマンキャピタルの効果を最大限に引き出すことは、多分に人間のメンタルに関わる問題です。直観的にメンタルが満たされている時に、人間は様々な能力を発揮することがご理解頂けると思います。昨今、企業においてウエルビーイングの大切さが再認識されていることなども、ヒューマンキャピタルにマネジメントの軸足が移っていることを表しています。


人間のメンタルを最良の状態に整えるには環境のハード面やソフト面を整えることも大切ですが、一番大切なのは実は人間としての自分自身の中にあると考えてます。米心理学者マズローの人間の欲求5段階説ではありませんが、自己実現の欲求が満たされている時に人間というものは自分の能力を最大限に発揮するものなのです。気持ちがフロー状態にあります。


人間自ら社会との関わりの中で自分の存在を充分に理解し、あるべき将来の姿を描き出すことが必要なのですが、この自己内省が簡単なようでそれなりの訓練をしないとなかなか難しいものかもしれません。特に現代社会においては、社会システムという歯車に人間が嵌め込まれていますので、そのようなことを考える必要がなく自己内省する能力が育ってません。


将来に向けて幸福に生きて行くためにも、その方法を手助けしながら育んでいきたいと思います。人間が生きるということは働くことと同義ですので、折角なら仕事を通して自己実現する手助けをしたいと思います。その結果として、ビジネスにおける無形資産の経済的な価値が最大化することが理想です。その過程と因果関係を明らかにしていきたいと考えます。


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