誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

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新たな地域金融のカタチ!

皆さん、おはようございます!
若い時から培ってきた企業財務というスキルを核に、M&Aやアライアンスなどビジネスモデルを描き出すことまで能力を高めて来ました。そして、現在では人的資本の価値を高めるべく、事業に携わる方々のマイパーパス(=生きる目的)を引き出すことに傾注してます。



金融庁が2003年に「リレーションシップバンキングの機能強化に向けて」を公表して以来、多くの金融機関がリレーションシップバンキングに舵を切って来てます。リレーションシップバンキングとは、長い間続いている取引関係の中から、金融機関が借り手企業の経営者の資質や事業の将来性などの情報を得て、融資等を実行するビジネスモデルのことです。


定量化されにくい定性情報、地域の実態に根ざした情報が有効活用されることにより、①地域の中小企業への金融の円滑化、②貸し手、借り手双方の健全性の確保が図られ、中小企業の再生を通して、地域経済を活性化するのに果たす役割は大きいと期待されてのことです。
しかし、それから20年が経過した現在、それが見掛け倒れで終始してしまってる様です。


それは、金融機関の規模に関わらず、組織が縦割りとなってしまっており、職員が本部から毎日のように降って来るノルマに追われてしまい、とても自律的に行動する組織とは言えない状況のまま留まっているからです。また、定性情報を重んじるといいながらも、未だお客様の信用格付けや財務スコアリングといった定量情報に捉われていることが上げられます。


お客様の財務諸表を中心とした定量情報をどんなに金融工学を駆使して返済が滞る可能性や倒産リスクを計量的に把握しようとしても限界があります。それは、そもそも財務諸表が過去の情報であり、これからの未来のことを表現している訳ではないからです。それを過信する金融機関側の論理を変えない限り、お客様との情報の非対称性は是正されないでしょう。


その様な金融機関に対して経営者は心を開いて本音など語る訳はないのです。金融機関はもっとお客様の存在を金融事業の全てに優先させる目標として掲げる必要があるでしょう。お客様のために寄り添い、お客様とともに成長していく自利利他の関係を築いていかなければ
、早い速度で社会環境が大きく変化しているこれからの時代において淘汰されるでしょう。


現に金融機関の職員は、お客様である経営者の所に訪問しても資金の話ししか出来ず、事業のこと、経営のこと、そして理念についての話しが出来ません。成功しているかに見える企業も、時代が大きく変わっている経済環境下でこれまでのビジネスモデルのままで生き残れる訳はなく、経営者は将来に向けてどの様に舵を切っていくべきか独り思い悩んでいます。


その様な経営者の絶大なる信頼を得て、悩みを傾聴し進むべき道に共感することが、何よりも増して優先すべきことでしょう。その上で、始めて具体的に事業再構築するにはどうすべきかという話しに繋がっていきます。そこから実際に事業再構築するためのコンサルティング業務へと展開することが可能になるでしょう。金融機関には融資という武器があります。


金融機関に拘わらず、これからの時代はお客様を事業の主軸として捉えていかないと正しいビジネスモデルが描けないと思います。多くの企業が自らが提供する商品に磨きをかけることに終始し過ぎているからでしょう。それは、ある意味では自己満足であり、お客様にとって何が期待されるのかという視点で、これまでの組織体制を変えて行く必要があるのです。


今日もありがとうございます!
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半減する「大工」!

皆さん、おはようございます!
真似て教科書通りに実行することが苦手なせいか、あまり他者に教えて貰ったことは記憶に留まりません。それより、自分で創造力を働かせながら苦労して身に付けほうが暗黙知として刻まれます。後から教科書を読み返し、それが間違いでないというパターンが多いです。



住宅の建設や修繕の担い手である大工が著しく減少しているようです。2020年時点で29万7900人と過去20年間で半減(=過去40年では1/3の水準)していることが明らかにされています。賃金水準などの待遇改善が遅々として進まず、若い世代が減り高齢化が一段と進んでいる格好です。これも建設業という産業構造上の問題だと受け止めてます。


そもそも大工という仕事は、一人親方と呼ばれる建設会社や工務店からの下請け仕事となっており、それら建設会社や工務店が同業他社との競争が過熱し過ぎているため、過度なコストダウンによるシワ寄せが大工に来ているのでしょう。大工の年収は雇用される労働者で約364万円、一人親方(=個人事業者)なら約424万円に留まっている現実があります。


業界の流れとしても、プレカット工法という工場で住宅建設に必要な木材すべてを採寸加工し、建材全てを纏めて建設現場に直送する仕組みが恒常化していることも理由に挙げられます。建設現場で住宅を組み立てる工期を出来る限り減らして工事費を出来る所まで減らしたいというインセンティブが働いています。工期が短くなれば当然に大工の収入が減ります。


一方、プレカット工法が常態化しているで、大工の技量も低下していることが否めないでしょう。従来工法ならば、建設現場で鉋をかけたり刻みを行いますので、大工の技量も場数を踏めば踏むほど腕が上がるというものです。ところが、現在のプレカット工法による建設現場では、まるでブロックでも組み上げるかの様にほんの数日で棟上げすることが可能です。


その様な現代の大工に若手が興味を持たなくなっているのは、教育制度にも問題があると思います。現代の教育は大手企業のサラリーマンにでも仕立てることを目的としているかの様な画一的な教育が為されているからです。もっと子どもたちの個性を尊重する教育制度となれば、一身に技術を身に纏った大工に対して憧れの眼差しで関心を持つ人もいるでしょう。


昔の棟梁というものは、自ら植生している樹木を見立て木挽きを行って建材として使用できる状態にしていったものです。それが規模の経済追求により、各々の加工プロセスが分業化されてしてしまったところにも現代社会の課題があるように思います。ドイツのマイスター制度のように政策的に専門的な技術を持った職人を育てなければ社会的な損失となります。


これから日本の人口が本格的な減少期を迎え、仮に住宅着工件数が減っていくとしても、少子高齢化社会であること考慮しますと、バリアフリーなど住宅のリフォーム需要が増えて行く筈ですが、リフォームは工場生産は出来ませんし、住宅の経年劣化の状況を見極めて適切な改修工事が求められますが、その時には既に遅しではありませんが大工がいないのです。


このままだと2035年前後には大工が約15万にとなり、2040年前半には10万人を切る水準にまで減るという予測数値があります。木挽き職人を復活させようとまでは申しませんが、デザイン、設計、施工といったサプライチェーンの幅広い技術を身に付けた多能工化という考え方も出来ます。何れにしても、個性を尊重する社会に変える必要があります。


今日もありがとうございます!
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ビジネスモデルと貸借対照表!

皆さん、おはようございます!
亡き父のことを考えると目頭が熱くなることがあります。地方銀行を退職した後に代議士公設秘書を遣りながら独立した人です。子どもを寄せ付けない雰囲気を持っており、一緒に遊んだ記憶がありません。その父親に認められることを意識した幼少時代だったと思います。



ビジネスモデルとは、商品やサービス等付加価値の提供と、それによって得られる収益の獲得の仕組みを指します。あらゆる企業にとって、優れたビジネスモデルを構築することは持続的成長を実現するために必要となります。ビジネスモデルをもう少し簡単に言うと「誰に
?何を?どの様に売るか?」という仕組みを構造的に図式化したものと言うえるでしょう。


誰に、何を売るかを明確にすることは多分にマーケティングの分野が専門とする部分かもしれません。商品企画とターゲティングも大事ですが、それをどの様なビジネス構造を持たせて形づくっていくか、事業資源を有機的に結合させて事業を立体的にデザインしていくプロセスを狭義のビジネスモデルと捉えており、それを数値で示しているのが貸借対照表です。


最近はビジネスモデル特許というものがあり、ビジネス方法に係る発明に与えられる特許全般を指してます。一般にはより狭義の、コンピュータ・ソフトウエアを使ったビジネス方法に係る発明に与えられる特許という意味で用いられているようです。ビジネスモデルという概念は確立されていませんが、様々な概念を要約すると以下の様に定義付け出来そうです。


1)誰に,どんな価値を,提供するのか
2)その価値をどのように,提供するのか
3)提供するために必要な事業資源をどんな誘引のもとに,集めるのか
4)提供した価値に対して,どのような収益モデルで対価を得るのか


私は、これらビジネスモデルの4つの概念を結局は3)に収斂させて、事業としての構造を描き出しながら、具体的に組み立て事業化していくプロセスであると受け止めています。よく「中小企業の事業再構築」を生業としていることを記事にしてますが、それは言葉を変えれば、既存事業資源に新しい要素を外部から持ち込みビジネスモデルを改編することです。


その為には当然、誰に?何を?どの様に売るか?も考慮しながら、ブロックを組上げるように事業資源を試行錯誤しながら組み立てて行くことになります。その時にお金の流れでその(=狭義の)ビジネスモデルをイメージすると頭の中で貸借対照表を描くことになります。
それが頭で考えることなく空間把握するように、瞬時にイメージ出来るところが個性です。


逆に貸借対照表を見ればその企業のビジネスモデルが理解できるものです。元々、立体的な空間把握に長けているところは持って生まれたものですが、後天的に金融機関で融資審査等で様々な事業をつぶさに見て来たことや、総合ディベロッパーでの会社再建業務で様々な事業の課題分析を行い、それを解決すべく事業再生に携わってきたことが功を奏しています。


特にM&Aやアライアンスを実施する際に、単にスケールメリットを追求するためではなくビジネスモデルを転換させる視点でその事業に欠ける資源を外部から持ち込み事業価値を最大化させることが得意技となっています。いまは、この個性を中小事業再構築に生かし、地域の産業構造を改編しながら、バリューチェーンファイナンスを構築することが目標です。


今日もありがとうございます!
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