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コミュニティ・ビジネス!

皆さん、おはようございます!
今の時代ほどイノベーションが求められている時はありません。それは、各々の人々が持つ知識を融合することですが、突き詰めれば何にも捉われることのない何気ないコミュニケーションから生じます。その為には、心地よいコミュニティ空間も必要なのでしょう。



米シェアオフィス大手のウィーワークがソフトバンクグループ(=SBG)から新たに20億ドル(=約2200億円)の追加出資を受けました。SBGと同グループ傘下のビジョンファンド(=10兆円のファンド)によるウィーワークへの投資は合計で104億ドル(=約1兆円)に登ります。因みに出資後の同社の企業価値は約5兆円です。


2008年5月に米国で創業したこのウィーワークは、シェアオフィスを世界27ヶ国・地域に約400もの拠点を構え、40万人を超える会員を集めています。
そもそもシェアオフィスとは「複数の利用者が同じスペースを共有するオフィスであり、2000年代に入って登場し、東京、大阪を中心に全国の都市部で増加しています。


デスクや会議室、OA機器、インターネット回線などのオフィス機能が整備され、希望者は固定電話の設置や住所登記も可能です。一般的な貸しオフィスより低料金であるため、事業を起こしたばかりの起業家や個人事業主の利用が多いが、地方在住の自営業者が都市部での仕事の拠点として使用するケースも増えている」と定義づけられています。


米アマゾンのようなネット販売業とも異なるのに、何故これほどまでの成長を遂げているのでしょうか。また、孫社長は将来的にSBGの核となる事業であるとして、ウィーワークの事業に強い関心を持っているのでしょうか。シェアオフィス事業であれば、日本の不動産事業者をはじめとする様々な企業も参入しています。


その答えは、ウィワークが単なる共有オフィスを提供するのみではなく、スタートアップ起業者、個人事業者、大手企業の社員達が「集う」コミュニティ空間となっているからです。入居する人たちの交流を促がし、その人たちが新たなビジネスにつなげられる様な仕掛けや運営ノウハウを持っていることが競争力の源泉となっているようです。


将来的には、AI(=人工知能)を活用して、入居する会社や利用する人たちをつなぐマッチングシステムの活用を計画しているのみならず、今後は暮しや教育分野にも力を入れていく構想を持っているようです。単なるIT事業や不動産事業を営む企業ではなく、「コミュニティ空間」の提供という新しいビジネスの形である様に見えます。


今の経済社会は非常に縦割りとなっていて、企業の垣根を越えて社外の人たちとコミュニケーションを図ろうとしても形式的となる帰来があります。それ以前の問題として、社内のコミュニケーションにおいてさえ、上下関係を意識するあまり建て前となってしまっていると思います。その様な中から新し考えやアイディアが生まれるとは考えられません。


もっとオープンマインドで柵のない自由なコミュニケーションの場が必要であることは誰しもが感じていることではないでしょうか。その様な場を提供しているのは、必ずしもウィワークだけではありませんが、同社は施設を利用する人たちの属性や望むことを理解していて、出会いの切っ掛けをつくるノウハウを確立しているのでしょう。


その人々をつなぐマッチングの部分をAIにより置き換えようとしているところに新規性があるのかもしれません。そこまでしなくともCafe’の様な空間を提供すれば、人々は自然と人間関係を育んで行くものかもしれません。そこに居合わせた人たちが共通のテーマをもって会話を交わすことが出来れば、新たな知識も生まれて来るものでしょう。


その様な将来に向けた建設的な会話が望まれているのは、ビジネスの世界だけではないと思います。教育や暮しの場面でもそうでしょう。教育制度も先生が一方的に生徒に教鞭をとる今までのスタイルから、アクティブラーニングという生徒が自主的に学び、先生はそれを手助けする役割りへと変わって行く様です。


その様な学習スタイルに変容して行くのに、黒板に向かって机を並べる教室では伸び伸びと学ぶことは出来ません。新しい形の学習空間が望まれるのではないでしょうか。暮らしの中でも、これから少子高齢化を迎える中で、地域コミュニティというものも大切になって来ると思います。その様なコミュニティを醸成する空間も必要でしょう。


こうやって考えてみますと、私たちはまだまだ今までの産業の枠組みの中でしか物事を捉えていないのかもしれません。社会を見渡しますと、様々な課題が沢山あり、それを事業を通して解決して行かなければなりません。必ずしもウィワークが事業として成功していくか分かりませんが、新たな一領域を切り開いていると言えるでしょう。


今日もありがとうございます!
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