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新卒の志望業界!

皆さん、おはようございます!
いま企業は業界の垣根を越えて、新しい事業を生み出そうとしています。CASEで表現される新しいクルマは、もはやモビリティサービスであって自動車と言って良いのか分かりません。新しい産業が胎動する中で、既存の産業分類は将来の判断を見誤らせます。



先日、2020年卒予定大学生の就職志望業界ランキングが公表されていました。前年度まで長年首位を維持してきた銀行が8位に転落し、医薬・医療・化粧品がこれまでの6位から首位に躍り出ています。一方で、官公庁、マスコミはトップ10から脱落しているのに対して、電子・電機といった業界が復活しています。


全般的に2020年の東京五輪・パラリンピック後の経済動向を慎重に見る学生が増えており、就職活動も今年度に比べて厳しくなるとの見方が広がっているようです。その辺は、若者ならではの感性で慎重に見ている感じがします。個別業界については、むしろ将来に向けた明るい展望というより、課題を抱えている業界を敬遠している様に見えます。


銀行業界は、これから情報技術と銀行業務を融合することによりフィンテック(=ファイナンス+テクノロジー)の方向に向かわざるを得なくなります。事業のシステム化を進める一方で、ゼロ金利政策による低収益構造から脱却する為に、店舗の統廃合、ATMの相互開放などを背景に大幅に採用人数を減らしていることも影響しているのでしょう。


官公庁については、森友・加計問題に端を発して数々の不祥事が明るみに出て来ましたので、若い学生たちからは敬遠されてしまったのでしょう。マスコミについても、マスメディアよりもSNSなどWeb広告が重要になりつつあることを微妙に察知していることと、広告代理店における残業問題が明るみになったことも影響していると思います。


一方、医薬・医療が上位に躍り出た理由として、人生100年時代、人口減少問題と高齢化がクローズアップされていますので、これからの時代に堅調に成長が見込まれると思われたのでしょう。ただし、この業界に属する個別企業を見ますとどこも研究開発が進んでいないということを見逃してはいけないと思います。


同様に、電子・電機業界は、情報通信技術を裏付けとしてAIやIoTを組み込んだ家電製品が本格的に普及する時期を迎えていることに着目したものだと思います。しかし、この業界もそれらを組み込んだ新たな製品開発が必ずしも進んでいるとは言えません。どの企業も新商品開発に凌ぎを削っているということが出来ます。


自動車業界がトップ10にランキングしていないところを見ますと、若者の自動車離れが顕著になっていることもありますが、新しい時代のモビリティーの主要プレイヤーは電子・電機業界がインシアティブを握ると見ているのかもしれません。情報・インターネットサービスがトップ5位を堅持しているところからもそれらが読み取れます。


大学生が世の中の動向をきちんと受け止めていることについては前向きに評価すべきだと思いますが、それらの業界に行けば生活が安定するからという考えからの判断ではいけないと思います。志望企業を決める際には、その業界や企業でこれを遣りたいというものを明確に持っておく必要があります。


若い感性で世の中を見渡した時に、自らが気になったこと、感動したことなどを原体験として、その熱い気持ちを実現できる会社探しをして頂ければと思います。いまの時代は大手企業であろうと、未来永劫、安定した企業活動を営んで行ける保障はありませんので、
生活の安定性の観点から大手企業ばかりに着目しない方が良いと思います。


むしろ中小、新興企業の方が自分の遣りたいことに直接携われる機会が多いと思います。
大手企業にはピラミッド型の階層組織があり、たとえ自らがやりたい事業に携わっていても、必ずしも自分自身がその仕事に直接携われるか分かりません。分業体制となっていますので間接的に事業に携わるということも往々にしてあり得ます。


そうであれば、自らの職務として何を手掛けたいのかということも明確にしておくべきだと思います。どの様な職務から企業を通して社会に貢献しようとしているのかという視点を持つ必要があると思います。大学側も、志望する企業が位置する業界ポジション×職務という見方を就職指導すべきだと思います。


その際に、大手企業志向とならないことをお勧めしたいと思います。これからの時代は、必ずしも大手企業だから安定している訳ではありません。むしろ、中小、新興企業でバリバリと遣りたいことに傾注して力を発揮した方が、その後の人生の道が開けるものだということを忘れないで頂ければと思います。


今日もありがとうございます!
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