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ヒトカラメディア!

皆さん、おはようございます!
新たなアイディアや考え方を創りだして行くためには、日頃の何気ない日常会話が不可欠だと思います。都会での暮らしを見ていますと、人と人との間の心理的な壁が高く立ちはだかり、円滑なコミュニケーションが疎外されている様に見えます。



日本経済新聞が特集する次世代を担う売上100億円以下の上場会社約1000社を紹介する「NEXT1000」を見ていると、総じてIT関連のベンチャー企業が多いことに気が付きます。PER(=株価が一株あたり利益の何倍か)、キャッシュフロー、PBR(=株価が一株あたり純資産の何倍か)といった切り口で上位企業を特集しています。


最近、調査されたPBR上位企業ランキングでは、事務作業の自動化ソフト開発を行うRPAホールディングス、深層学習人工知能開発を行うPKSHA Technology、無人レジスター開発のサインポストなどが上位に顔を連ねていました。どの企業も、これからの時代に必要とされる情報技術を核とするエッジの利いた企業と言えます。


PBRは企業の純資産(=自己資本)の何倍で株価が取引をされているかを表す指標です。既存大手企業の場合は1~2倍が標準ですが、これら企業は27~50倍の驚異的な指標を示しています。簿価純資産を上回る株式時価総額ということは、帳簿には表れない何らかの技術やノウハウを持つということであり、期待の度合いを物語っています。


こういった将来を担う企業が現れて来ていることは、日本の経済にとって望ましいことであり、社会のあり方を大きく変えて行くことでしょう。しかし、イノベーションを巻き起こす企業は必ずしも先端技術を駆使しているものとは限らないと思います。ある業界の慣習を突き破り、新たな価値観なり方法により、社会の仕組みを変えて行く企業でしょう。


私の知るその様な企業の中に「ヒトカラメディア」というスタートアップ企業があります。スタートアップ企業に特化したオフィス移転仲介する企業です。通常、オフィス移転の仲介といいますと、移転者が希望する地域、面積、賃料という三つの条件に合致する物件情報を収集して、お客様に選んでもらうことに終始していると思います。


ところがこのヒトカラメディアは、①移転後に従業員が働きやすくなるように、従業員から話しを聞きながら最適な立地やオフィスレイアウトを提案して行きます。また、②顧客であるスタートアップ企業の信用力が乏しい場合には、オフィスの貸主に事業の成長性やビジネスモデルを説明し、入居につなげる木目細かい支援を行っています。


例えば、従業員同士の会話を活発にし、業務を円滑にしたり新製品や新サービス創出に向けた発想を出やすくするために、オフィス空間に木材を多用したフリースペースを設けたり、オフィスから連れだってカフェなどに行きやすい商店街の立地を提案したり、地方に職住接近型のサテライトオフィスを提案したりしています。


ヒトカラメディアという社名からは、不動産仲介を情報技術を多用してビジュアルにマッチングして行くIT起業のイメージがありますが、彼らの目指している所は、人の暮らしの大部分を占める働くということについて、人が主体となったより良い働き方をオフィスという媒体を通じて表現して行こうというアナログのライフスタイル提案企業です。


そのライフスタイルの変化を捉えた新しいオフィス提案のあり方にとても新規性があると思います。従来の不動産仲介業は、これだけ情報技術が進展していない時代の、不動産情報の仲介者として成り立っていましたが、いまは情報を提供するだけではお客様から報酬を頂ける時代ではないと思います。誰でも等しく情報を得られる時代ですから。


確かに情報技術が既存の生産設備や事務的な仕事と結び付くことにより業務が飛躍的に効率化するような革新的な取り組みもあると思います。しかし、このヒトカラメディアの様に、決して先端技術を活用する訳ではありませんが、昔ながらの遣り方で一向に変わらない不動産仲介業界の慣習をブレークスルーして変えて行く力があると思います。


情報化社会の到来により、単に情報を右から左へ流すだけでは何ら付加価値を生まない時代とも言えます。そこに目を付けて、インターネットで物件紹介を行う専門の仲介業者も増えています。情報量が増えて便利になったとも言えますが、逆に情報量が多くなり過ぎて、なにを基準に不動産を選択をしてよいのか分からず不便ということもあります。


これからの時代、技術革新によってライフスタイルが大きく変容していくと考えられます。その時に、お客様が本当に望むコトを適宜適切にサービスを提供できる様にビジネスを変化させることが大切です。そして、それが軌道に乗り人が仕事をするよりも機械の方が合理的な場合は、その部分を機械に任すという視点が必要でしょう。


今日もありがとうございます!
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