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新卒の通年採用化!

皆さん、おはようございます!
松本で2日目の朝を迎えましたが、流石に疲労感が残っています。
はじめて開催しました即売会の催事も手応えを得る中で終えることができました。
私にとりましては、地域の方々と少しでも交流を深められたことが良かったと思います。



経団連がガイドラインとして政府、大学と申し合せている大学生の新卒採用のルールについて、経団連会長の言及により見直し協議がはじまるようです。
経団連に加入していない企業による大学生の青田買い問題が顕在化し、最近ではルールが毎年の様に変更となり、大学生をはじめ関係者が戸惑いを隠せないのが現状でしょう。


経団連会長の現行ルール廃止発言の背景には、現在の企業の経営環境をみると日本が長年慣行としてきたわが国独特の終身雇用、新卒一括採用制度が時代にそぐわなくなって来たことにあります。日本も海外の企業と同じ様に、新卒を含めた通年採用に移行すべきではないかという考えに基づくものです。


通年採用に移行した場合に問題となるのが、企業側が優秀な新卒人財の採用に走り、結果、青田買いを助長するのではないかとの推測が働きます。大学生の本分は学業にあり、在学期間中は落ち着いて学業に専念すべきところ、入学早々から就職のことで青色吐息となり、落ち着いて勉学に励めなくなれば本末転倒です。


企業のおかれた経営環境は、情報主義社会の到来により、本格的にヒトやモノがインターネットによりネットワーク化されるようになり、これまでのモノをお客様に提供する社会から、コトとしてのサービスを提供する社会へと変容していることにあります。今までモノを提供していた企業も、そのモノを通してサービスを提供することが求められます。


例えばクルマであれば、今まではクルマを販売することが目的であったと思います。しかし、これからの時代、情報技術と融合することにより、移動手段としてのクルマを追求していきますと自動運転をはじめ、クルマという物体を媒介としてどの様なサービスが提供できるかということが大きなテーマとなっていきます。


いままでクルマを作ることに専念していたメーカーも、ただ単にクルマを作るだけではなく、いかに付加価値の高いサービスを提供するかが大きなテーマとなって行きます。それを実現するためには、自前主義で自社独自で自己完結することは不可能に近く、異業種との連携が必要になって来ます。企業間の垣根が低くなるということです。


企業間の垣根が低くなるということは、当然にそこで働く人々の企業間の交流が活発となり、どこの企業に帰属しているかは問題とならなくなってくると思います。企業としては、企業間の垣根(=バウンダリー)を意識せずに新たな事業を創出してくれる人財こそが有用な人財という見方に変化する様になります。


この様な企業環境では、企業組織を形作るための人財を社内で囲い込む必要が薄れてきます。新卒で一括採用して企業文化に染め上げながら一生の面倒をみるという終身雇用という慣行の必要性が急激に薄れていくということが出来ます。今回の経団連会長の発言は、この辺の企業環境の先行きを如実に語ったものということが出来ます。


この様な事情を前提とすれば、もはや終身雇用を前提とした新卒一括採用は形骸化していると言わざるを得ないと思います。これからの企業は、新卒、中途採用の区別なく、社内の需要に応じた通年採用に移行することが正しいあるべき姿でしょう。経団連も、政府、大学にきちんと企業のおかれた環境を説明し、理解を得て行くべきだと思います。


懸念される青田買い問題については、当面は大学在学中は一切企業と接触することを禁止するルールにしても良いのではないでしょうか。自分の将来を目標を見据え、学生の本分である学業を終えてから、じっくりと自分が進むべき道を定めれば良いと思います。現在の一括採用では、ライバル企業同士の面接日が重複するなど問題が大きいとお思います。


逆に、卒業後の就職先が決まっていないと、学生が落ち着いて勉強できないなどという声が聞こえてきそうですが、全ての学生が同一の境遇であればその様な問題は発生しないと思います。大学卒業後の就職活動中の糧をどうするかについては、インターンシップでも、アルバイトでも何でもすれば良いと思います。


大学側も、学生に対して、現在の社会の状況、企業のおかれた経営環境についてきちんと指導すべきだと思います。大学側が、いまの日本の現状について理解が不足していることにも問題があるように思えます。時代の過渡期で見渡し難い面もありますが、社会の現状の課題を充分に理解せずに、明日を描くことは出来ないのではないでしょうか。


今日もありがとうございます!
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