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「売れる会社」にする為の3つの条件?!

皆さん、おはようございます!
週末はホッとしますね。
天気も良いし、気分的に時間を楽しみながら一日を過ごせそうな気分になれます。
四季折々ではないですが、一週間にもメリハリが大切ですね。


今朝、メールを確認したら、
あるM&A会社からのメールマガジンで、
「売れる会社」にする為の3つの条件、というタイトルが目に飛び込んで来ました。
的を射た内容か、それとも一方的な内容ではないか、内容を読んでみることにしました。


冒頭に最近のM&Aは、今までとは少し趣が異なり、
経営者の後継者難や引退を目的としたM&Aから、
比較的若い経営者による、
企業の拡大や成長を目的としたM&Aが増えて来ているとの解説があります。


そして、来るべきM&Aの申し入れにタイムリーに応える為には次の3点に備えよと。
 1.社長業務の権限委譲と同時にノウハウを把握する
 2.親族株主から反対された時に対処できるかどうか
 3.直近の業績を試算表で把握しておく


少し説明を加えますと、
1は、社長は社長固有の業務とは別に、営業部長や財務部長といった業務を兼務していることが多い為、早々に社員に権限移譲すると同時に、委譲した業務のノウハウについても経営者が把握し、社内に蓄積するようにしておく必要があるというものです。


2は、M&Aの話しがあった時に、必ずしも親族である他の株主から、
会社を譲渡することについて同意を得られるとは限らないので、
予め代表者に株式を集約しておく必要があるというものです。
親族の中には、その事業に対する思い入れの度合いが異なります。


3は、M&Aの話しがあった時に会社の財務数値を過去3ヶ年分開示する必要があります。大方の企業では経理周りの業務を税理士に依頼していることが多い為、
社長が財務内容を把握していなかったり、税理士から財務試算表を受け取るのに何ヶ月か時間を要することがない様にしておくことが必要であるというものです。


いずれも、M&Aをスムーズに進める為の実務的な観点からのアドバイスのようですね。
しかし、中小企業の社長にとって耳の痛い話でもあるのではないでしょうか。大手企業の様に業務分掌が明確に存在する訳ではないでしょうから。でも、基本的には社長が社内の業務の全てを把握し、一人で全ての業務を行うには労力的な限界があるから権限委譲するというのがあるべき姿なのでしょう。


財務内容について把握しておくことも、本来、社長が直接経理業務に携わり事業の状況を身体で把握しても良い位ですが、流石にそこまで行ってしまいますと他の社長業が出来なくなってしまうので、最初の1~2ヶ月は自分で行ったうえで会社のお金の流れを五感で掴んで頂き、後は権限委譲しても良いと思いますが、最低限毎月の数値の把握はすべきだと思います。


会社の株式を何処まで掌握するかは、その会社の歴史や代表就任経緯によっても異なると思いますが、中小企業のうちは社長の意思と責任で自由に経営執行できる体制を築いておく必要があると思いますので、本来は代表取締役への就任時に他の株主との間でコンセンサスを得ておく必要があると思います。


それにしましても、会社の成長や拡大のために機動的にM&Aを活用する企業が増えて来たことは喜ばしいことだと思います。
これは突き詰めれば、企業内の社長という発想だけではなく、企業とオーナーである社長の距離を客観的に俯瞰出来ていることにもなります。


手塩を賭けて育て上げて来た企業を手放すことに罪悪感を持たない経営者はいません。
しかし経営者自身も一人の人間であり、自分が出来ること、自分のあるべき姿はいつも冷静に見つめ続けるべきです。企業がその時々の状況を踏まえて、絶えず変容して行かざるを得ない生き物である以上、社長の責任として卒業せざるを得ないことも充分にあり得るからです。


社長とは、特に創業社長は世の中を見る自分ならではの軸を持っており、
それを自己表現する為に会社を通して事業を営んでいる訳ですが、
会社も成長過程の中で必ずしも創業社長が当初描いた軸のまま成長できる訳でなく、
乖離して行くこともあるからです。その様に感じた時がM&Aを行う時なんでしょう。


必ずしも創業者個人が思い描く軸に企業として拘り続けることだけが、企業の発展に繋がるとは言えません。寧ろ、法人という人格とオーナーの人格に乖離が生じているなら、無理に精神的な軋轢を高めることなく、オーナー個人として新たな可能性を見出すしなやかさもこれからの時代には必要なのではないでしょうか。


所詮、経営者は企業の中に居るものではなく、
いつも企業の外に居なければいけない立場ですから。
その意味では、これからの時代、ますます個人のアイデンティティを高め、成熟させていく必要があると思います。


今晩は、何年かぶりに高校、大学時代の仲間とお会いさせて頂きます。
ついこの間まで、まだまだ若い会社の中堅だったはずですが、
そろそろ人生を纏め上げなければならない年齢に差し掛かっています。
さぁ、どんな話が飛び出すか、楽しみですね。。

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