誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

企業の栄枯盛衰!

皆さん、おはようございます!
電車に乗って、都心に行きましても人影はまばらです。
世の中はお盆休みで、故郷、観光地へと民族大移動なのでしょう。
集団心理ではないですが、人々が一斉に同じ様な行動をとるとは不思議な現象ですね。



企業の栄枯盛衰。創業期、成長期、成熟期を迎え、やがて衰退期に至ると言われています。その過程の期間は企業により区々ですが、新聞の株式市況欄に掲載されている企業の中で100年以上の歴史を持つ企業数は、ほんの一握りではないでしょうか。
戦後設立された多くの企業が成熟期から衰退期に向かっていると言えるでしょう。


企業組織も人間が司っている以上、人間の肉体と同様に、段々と老化して行くのでしょう。企業とは経済合理性の下、規模の経済を追求し、自らの組織にヒエラルキーを持たせ、業務を画一化させることにより効率性を追求する存在です。それを追い求め続けますと、いずれ全体最適性を見失い、やがて組織としての論理矛盾を抱えてしまいます。


組織は、自らの生命力を維持する為に、お客様や取引先との友好な関係を築く以前に、組織の論理を押しつけるようになって行きます。組織内部では、忖度(=そんたく)という一流のコミュニケーションをとる様になり、上から下に至るまで組織内で働く人々が金太郎飴の様な面構えをする様になってしまいます。


先日、音響家電機器の名門パイオニアがそれまでの会社再建の介なく、会社の身売りを発表しています。起死回生の為に最後まで残したカーナビゲーションシステムの研究開発に乗り遅れ、更に業績を悪化させてしまった様です。技術力はあるのでしょうが、きっと企業組織を取り巻く外部環境との間に大きな乖離が生じてしまったのでしょう。


パイオニアも一世を風靡していたころは、非常に人間臭い進取性に富んだ会社として、称賛を得て来た時期があります。組織化による弊害を埋める風通しの良い筈であった阿吽の呼吸ともいうべき人間関係が、成熟期を通していつの間にか動脈硬化を起こし、派閥を作るようになり、情報が組織内を円滑に巡らなくなったことが一因としてあると思います。


会社としての業績が悪化するより前に、その兆候は現れると思います。日産自動車、三菱自動車の不祥事問題も記憶に新しいと思います。どの企業組織も、大体は同じ様な問題を内包しており、それが顕在化しているのに過ぎないと思います。この疾病に蝕まれると、一度は治ったと思われても、なかなか根治しない企業文化に起因する病だと思います。


多くの日本の大手企業が、大なり小なりこの病を患っていると思われます。組織が経済合理性を追求し、肥大化して行く過程で必ず現れる矛盾だからです。
企業文化とは、そこで働く人々の言動の集合ということが出来ます。個々人が変わらなければいけないのですが、集団心理でそれがなかなか出来ないのが人間たる所以でしょう。


それを未然に防ぐためには、その集団を構成する人の新陳代謝を促がすことでしょう。
時代が大きく変わり行く中で、企業組織も変わり行く柔軟性を持たなければなりません。
今まででしたら、企業も大量生産大量供給という単一の目標に対して、ヒエラルキー組織が企業運営をしていくうえで効率の良いものでした。


モノが満たされた社会において、それが急に上手く機能しなくなり混沌とするのは当然の帰結でしょう。時代が多様性を求める様になる中で、外部環境を柔軟に受止める必要があります。アメーバーの様に柔軟に自らを変容させる組織がこれからは必要だと思います。
その為には、その組織を構成する人々が自律的に動くことが不可欠でしょう。


農業や林業を営む方々に接していますと、自然に対峙して自己責任で天然素材を生産している方々ならではの柔軟性と自律性を感じます。逞しいの一言に尽きると思います。
また、自然との相互作用は、経済や商売の原点だと言うことも出来ると思います。余談ですが、消費者と直に接する機会が増えれば大きく変わり行く産業でしょう。


翻って、大手企業での仕事は個々人の仕事が細分化され過ぎており、独りで完結出来ないところに問題があると思います。仕事をすることに対する意味性が一次産業を担う人々と真逆に位置しています。人類の歴史を振り返りますと、一次産業を基軸に二次産業、三次産業へと変遷し、経営の近代化にともない働き方も変容して来ています。


その歴史の進展の中で、大切な働くことの意味(=お金を稼ぐことの意味)を切り捨ててきてしまっている部分もあると思います。人間が考え具現化してきた仕組みですが、それが時代にそぐわなくなればそれを変えて行くのも、また人間でしょう。その意味では、経済合理性の考え方とともに、人間が持つ本性にももっと目を向けるべきでしょう。


今日もありがとうございます!
http://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する