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生業(なりわい)と仕事!

皆さん、おはようございます!
全国で40℃を超える観測史上最高の気温が報告されています。
暑さを体感しながら、涼を求めて建物の中に逃げ込まざるを得ない状況にあります。
冷静に環境問題を受け止めないとこの地球で生きていけなくなってしまいそうです。



「生業(なりわい)」とは、生計をたてるための労働をいいます。例えば、小説を書くことを生業としています、という使い方がされています。別段、小説を書かなくとも、昔からある農業なども生業になります。生産したものを販売することなく、自家消費することを目的とした労働としての意味合いが強くあります。


豊作で自家だけで消費しきれない場合には、地域内のご近所さんへお裾分けをする他、それでも消費しきれない場合には、もちろん販売しても構わない訳です。お米を作っている農家があれば、野菜を作っている農家もあり、そうやってお互いにお裾分けをしていると特に貨幣経済がなくとも生計が成り立って行く様な家計の労働を生業と言うと思います。


今の時代では、農家も産業の中に組み込まれてしまい、市場で農作物を販売することが目的となってしまい、いかに規模の経済を追求して消費者に受け入れられる農作物を作るかに重点が移っています。農作業も、農業生産法人という法人に雇われた就農者により生産されるようになり、農業も近代化の一途を辿っているようです。


ここまで来ると、農業も「仕事」化していると言うことができると思います。仕事を私なりに定義付けしてみますと、組織の目的とする事業を継続する為に、業務が専門的に「分業化」「標準化」されており、それに従事する働き手が雇用されて、その被雇用者がサラリーを貰いながら業務に従事して行う労働ということが出来ると思います。


生業との違いを明らかにするため、あえて近代的農業を引き合いに出して仕事を定義付けしましたが、いわゆる現代の労働の大方が企業勤めするサラリーマンに形容される仕事であるということが出来ると思います。その企業ですら大方は一つの産業分野に特化することにより生産効率を高めて大量供給することにより事業を成り立たせています。


これは戦後の経済復興の名残で、官主導により資源のない日本が生産加工貿易により日本の経済を成長させる為に採られた政策に依っており、成長産業に偏りがあるということが出来ます。その産業が成長して行けばいく程、そこでの労働が分業化していき不足する人材を地方の真面目な人々が都会に集められ、日本の生業文化を大きく衰退させています。


生業をいまの時代の言い方に変えるとしたら、個人事業者とでも言うのでしょうか。自分の生活に密接に関係する事業の芽を自らのアイディアとリスクを最小限にして、出来るところから事業にして行く小商い(こあきない)のようなものです。リスクとは言いましても、その事業に費やす経費を如何に最小限に抑えるかということが要点となります。


企業での仕事に慣らされた現代の生活者たちは、企業に勤めて決まり切った給料を安定的に貰う方が生活も安定するし、リスクも少ないと考えている方が大方だと思います。しかし、それは本当にそうなのでしょうか。時代の動きが早まるデジタル社会において、企業の過去の成功体験がこれからも未来永劫続くという保障はどこにもありません。


現にシャープをはじめ、名立たる企業が事業に行き詰まり、海外の資本に買収されて来ています。その様な企業の中で仕事という労働をしてきた人々は、専門分業化された、しかもその企業文化の中でしか通用しない仕事を続けてきたが為に、なかなかその仕事を生業として生計を立てることが難しく、リスクがあることも忘れてはいけないと思います。


企業勤めをする人たちも、今後、会社に拘束される時間が短縮されますので、幾つかの副業を持ち、生業的な労働をしてみては如何でしょうか。きっと、生業の持つ自由な労働感に、今までにはない生活に密着した楽しみを見い出すことができるでしょう。生業を営む者同士が集い情報交換をすることを通して新たな生業を見い出すことも出来るでしょう。


良く思うのですが、最近のスタートアップ企業は最初から大企業のような組織や経営といった方法を模倣し過ぎているのではないでしょうか。それでは最初から初期投資が課題となり、その後の事業運営のリスクが高くなり過ぎてしまいます。また、そのリスクの大きさがゆえに、新たに起業をしようとする人も限られてしまいます。


戦後、多くのベンチャー企業がいまの大企業と言われるまでに成長して行ったのは、戦前、戦中までの生業文化の中で、多くの個人事業者や小商い人がおり、その母数の中から大手企業にまで成長して行った企業が生まれたからに過ぎないからでしょう。企業の大小に拘わらず、事業というものは一人で生業として始めるとことが起源となるのでしょう。


今日もありがとうございます!
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