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皆さん、おはようございます!
今週は月曜日が海の日で祭日であったせいか、早くも水曜日ですね。
日中は猛暑が続きで大変ですが、それでも夜になりますと涼しく感じる風が肌に心地よく、毎晩、快眠でき良い調子です。さぁ、今日も暑さに負けずに頑張りましょう!



LINEの出沢社長が「決済革命」と称した新戦略を打ち出しました。
3年間小さな飲食店や商店から受け取る手数料をゼロにするばかりか、決済端末の初期費用も一切かからない「圧倒的に使える店舗を増やす。その為の無料化だ。」とする戦略の狙いを語りました。


LINEの一手は銀行業界にとって脅威となると考えられています。一つは、銀行と系列のクレジットカード会社は手数料で稼ぐのに対して、LINEは決済で得られるデータや顧客情報を収益に繋げるビジネスモデルを考えています。手数料を払う習慣が崩れれば、既存の金融機関が追い込まれるからです。


もう一つは、LINEのような無料サービスは、ATMなど銀行の巨大インフラを陳腐化させる威力を持ち、事実上のゼロ金利政策で現金の預入先を乗り換える動きが顕在化してくるのではないかと見られているからです。LINEは金融ビジネスのリデザイン構想を描いており、決済のみならず法人、資産運用、保険へと広げる考えです。


メガバンク最大手の三菱UFJ銀行の預金口座数が約4000万、三井住友銀行が2700万、みずほ銀行が2400万に対してLINEのユーザー数は7500万人にも登ります。固定電話が携帯電話に置き換わったようなうねりが起きるかどうかは、スマホ決済が受け入れられるか、安全性を確保できるか等の乗り越えるべき壁もあります。


安全性については、ブロックチェーンや認証の為のトークンとの併用により確保できると思います。しかし、決済口座としてスマホを利用するかどうかについては、給料振込口座として利用されるか否かにかかっている様に思えます。海外旅行の為の第2の口座として旅先の買い物等で決済に使うのであるのなら別であるが。


ただし、日本ではキャッシュレス決済が海外に比べて遅れているのも事実です。現金を持ち歩く危険性を考えたら、電子マネーにより決済できた方が便利であることは間違いありません。また、個々人が持つスマホで全ての決済が行えたら、例えば、家計簿管理アプリと連動させて、個人財産の管理にもつなげることもできます。


自己のメイン預金口座を何処の銀行に置くかは別として、個人の持つスマートフォンを活用して決済を行うことは、いまや銀行ですらネットバンクというパソコンやタブレットを使用した決済が普及したように、逆行することのない時代の流れだと思います。既にメガ3行もネットによるQR決済の統一規格を検討しています。


各行が自らキャッシュレス決済サービスを行わないのであれば、それに先鞭をつけている新興企業に預金口座を開放すべきかと思います。銀行にとりましても、店舗やATMなどへの投資を大幅に軽減することが出来ます。銀行こそ、預金口座の管理と口座活用に必要と思われる様々なサービス商品を用意してサブスプリクションで稼げば良いでしょう。


自身の預金口座にある資金のシェアリングエコノミーを考えることも出来ると思います。
マイクロファイナンスの一種かもしれませんが、個人がWebプラットフォームを介して自らの小口資金を直接融通することも考えられます。これをレンディング型のクラウドファンディングと言うのでしょうか、ベンチャー企業への小口出資も考えられます。


この様に考えて参りますと、銀行もあらゆる生活上、ビジネス上の資金決済をWebで行えるようにすることで利便性が高めることが出来るようになります。お金の流れも情報と捉えれば、LINEが構想する様に決済から得られるデータや顧客情報を収益につなげることも可能となります。


米国のアマゾン、グーグル、フェイスブック、アップル(=AGFA)がプラットフォームを活用した個人情報の獲得で覇権争いをしていますが、このAGFAへの対抗馬として一番近いところにいるのは銀行かもしれません。そう、銀行業のビジネスモデルを従来の預金、融資、資金決済という見方から情報産業として見方を変えることも可能でしょう。


現状、米当局は両業界のファイアウォールを曳くという態度を明確にしています。日本では、これから監督省庁による検討が為される様ですが、このAGFAが銀行業務に進出をしてくるか、銀行が情報プラットフォームとして変革するかは時間の問題だと思います。ただ、その様な公的基盤を一私企業に委ねるか否かは議論の余地があると思いますが。


今日もありがとうございます!
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