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所有から利用の時代へ!

皆さん、おはようございます!
いま時計はAM4時を指しています。
まだ昨日の暑さの余韻で生温かい空気に包まれていますが、辺りは静まり切っています。
これから朝一番の列車で松本に向かいます。



月額定額の衣料品レンタルサービス(≒サブスプリクション方式)に乗り出す企業が相次いでいるようです。先日、スェーデンの自動車会社VOLVOや米自動車会社GMがこれからの時代はクルマを販売する時代から利用する時代になることを踏まえて、会社の舵を切ることを発表したばかりです。


今般、アパレルメーカー業界がスーツなどを定額で貸出すサービスに参入することを発表しています。レナウンは、月4800円からスーツを貸出す事業に本格参入すると発表。三越伊勢丹も高額なドレスなどをレンタルサービスを始めるそうです。また、紳士服のAOKIはスーツとシャツ、ネクタイのセットを月額7800円で貸し出すとしています。


若年層の消費行動が「所有」から「利用」へ変化するなか、音楽配信などで採用するサブスプリクション(=継続従量課金)方式でお客様を繋ぎとめようとの動きがアパレル業界でも広がっています。総務省によりますと、2017年度の国内のスーツの年間支出額はこの10年で約4割減ったとする統計が公表されています。


若年層を中心に百貨店でのアパレル離れも深刻になっているようです。百貨店での衣料品販売は2017年まで4年連続で前年を下回っています。ゾゾタウンなどのネット通販や個人間売買のメルカリの台頭により、若年層は衣料品を使い古すまで使うという習慣が薄れていることが背景にあるようです。


シェアサービスに加え、サブスプリクションサービスは、ファッションの高額な鞄や腕時計などのブランド品を特別な日などに借りるといった用途で先行してきた経緯があります。それが、スーツなど日常使用する商品にまで広がって来たのは、それだけ今の若年層は堅実にお洒落なライフスタイルを楽しむようになって来たと言えるかもしれません。


クルマの場合、購入価格が高価であり、今後、IoTによりつながるクルマが本格化する中で、プラットフォームであるクルマを軸とした様々な付加サービスが提供されることになりますので、消費者にとって利用形態であるサブスプリクション方式を選択することが合理性に叶っているということが出来ると思います。


戦後、モノの不足する時代から消費者は生活に必要なモノを満たすことが豊かな暮らしを追求する上での欲求となっていましたが、経済成長とともに所得も増え、やがてモノに満ち溢れる時代となっています。それが、1990年代のバブル経済が崩壊するまで続き、高額のブランド品まで飛ぶように売れたことは記憶に新しいと思います。


その後の長らく続いているデフレ経済を基調とする中で育った若い世代は、可処分所得が減少しているかといいますと、必ずしもそうとは言い切れないと思います。
寧ろ、現在の企業を中心とする硬直的な社会システムに対して、将来の夢を描き切れず、不安感を抱いているのではないでしょうか。


一方、バブル経済時代のような、大量に消費しては使い捨てる消費行動に対して疑問を抱き、もっと地球環境に優しいエコなライフスタイルを指向しているとも言うことが出来ると思います。私たちの様にバブル経済を知る、体制の上で役割を果たしてきた最後の世代とは異なり、もっと個人の立場から社会に対して多くの疑問を持っていると思います。


その様な折に、情報技術の進歩によりシェアサービスやサブスプリクションサービスが一般化し、今の若い世代の考え方と合致する部分が見い出され、メルカリやゾゾタウンが興隆を極めているのでしょう。今の20歳代がこれからの経済の消費を支えて行くことになります。今までの多くの企業の価値観は戦後から続く古い価値観ではないでしょうか。


今の20歳代の世代は生まれた時から情報家電に囲まれて育ってきた世代です。親が操作方法を教えなくとも、自らそれを体得する力を持つという意味でも、来るべきデジタル社会においても、私たちとは全く異なる感性で物事を捉え、新しいことを生み出して行く力を持ち得ている様に思います。


その意味からもシェアサービスやサブスプリクションサービスは一過性のことではなく、今後、あらゆる企業が提供する製品において所有から利用への変化の波が押し寄せると思います。モノを購入する為に他の何かを我慢するのではなく、もっとより良い豊かな暮らしを享受する為に、堅実的で伸びやかな消費行動をするのでしょう。


今日もありがとうございます。
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