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働き方改革の本質!

皆さん、おはようございます!
W杯決勝Tを観戦するつもりではなかったのですが、3時頃眼が覚めてしまいました。
いつもより早くブログを書きはじめたのですが、日本チームの健闘に思わず目がTVに釘付けになってしまいます。さぁ、今晩からまた松本へ参ります。



政府が今国会の重要法案と位置づけた働き方改革関連法が6月29日に成立しました。
日本の企業に多かった無駄な残業をなくし、時間ではなく成果を評価する働き方に一歩近づきます。企業は欧米に比べて低い水準に留まる生産性の向上に取り組まなければ、新しい働き方の時代に成長が望めなくなります。


今回の働き方改革の柱は、一つは残業時間への上限規制の導入。次に正社員と非正規社員の不合理な待遇格差をなくす同一労働同一賃金の制度化。そして一部の専門職を対象にした、職務や成果をもとに賃金を決める高度プロフェッショナル制度(=脱時間給制度)の創設です。いずれも個人の働きやすさや遣り甲斐を高めることを狙いとしています。


そもそも長時間労働の根底には、職務の範囲がはっきりしない無限定型という雇用慣行があるからだと言われています。日本の企業は従業員との間で役割をきちんと定めず、長期雇用を約束する代わりに新しい仕事を次々と任せて行く仕組みとなっており、職務が曖昧だと働き手の成果も測り難くなります。


多くの企業で採用する終身雇用は、逆に不採算事業があっても企業が直ぐに整理できないという面も否めない様です。今後の課題は、個人の力を引き出す仕組みをさらに整えて行く必要があると言われています。働き方の選択肢をもっと広げることと、人が柔軟に仕事を移って行ける流動性の高い労働市場づくりです。


本来、人の働き方は法律を制定するまでもなく個々人の自由であるはずですが、今般、働き方改革法として施行させたのは、大手企業の労働環境があまりにも硬直化した組織の論理で自浄作用が働かなくなっていることへの牽制の意味が多分にあると思います。企業が自主的に労働環境を変革させて行かなければ成果が上がらなくなってしまいます。


企業が成果を上げて行くためには、やはり働き手個人個人が気持ちよく仕事をできる環境を整えるに尽きます。仕事とは生活時間の多くを占め、自分の人生にとっての目標と仕事とが合致しており、その仕事を通して達成感を得ながら自らを成長させていくこと以外にないと思います。


歴史を振り返りますと、いまの企業は規模の経済を前提として大量生産を行うために組織を大きくして働き手の業務を標準化、単純化することにより、効率という生産性を高めて来ました。しかし、人間が本来持ち合わせる遣り甲斐や達成感というものは、機械的にルーチンワークを完璧にやり続けることではなく、もっと創造的なものだと思います。


そのギャップに働き手の能率が、企業の生産性低下が長時間労働という集団心理による暗黙の了解により更に能率を下げる悪循環に至っていると思います。
情報技術の進展により、標準化された単純作業は機械に委ね、人間はもっと創造的な付加価値の高い仕事に従事すべきでしょう。


また、そうやって築き上げる自らの専門性は、終身雇用という名の下で一つの企業にのみ提供されるものではなく、広く様々な場所で活かされるべきでしょう。
時代の変革期にあって、企業も従来の成功体験で完成させたシステムでこれからの時代を乗り切ることはできません。独創的なアイディアや知力が求められています。


これからの時代は、消費者である生活者と商品を提供する事業者が直接接点を持ち、消費者の論理を主体として社会が動いて行く様になると思います。その様な社会の中で企業が事業を営んで行くためには、生活者である働き手が自らの暮しと仕事との境目をシームレスにしていく必要があります。自らの暮しの延長線として仕事を捉えるということです。


最近のIT関係をはじめとする新興企業は企業の論理としてではなく、生活者の論理で自らのビジネスを捉えている企業が増えています。その様な新しい企業には終身雇用という概念が既になくなっています。専門性を身につけたプロフェッショナル達は、自律的に自らの働く場所を選択し社会に貢献しようとします。


プロフェッショナルと言いましても、そんなに大上段に構えることなく、少しだけ他の人とは異なるアイディアと経験知があれば良い時代です。
大切なのは、それを遣っていてこころ躍るほど楽しいかどうかでしょう。これからの時代は、全ての人々に小商い的な感覚が必要なんだと思います。


今日もありがとうございます!
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