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一人勝ちのドラッグストア!

皆さん、おはようございます!
今週は真夏のような陽気が続き、突然の梅雨明け宣言となりましたね。
今朝も空は少し霞がかった様な青空ですが、日中は暑くなるのでしょう。
これから暑い日が続きますが、暑さに負けずに躍動感ある日々を過ごしたいと思います。



小売業の中でドラッグストアの一人勝ちが際立っているようです。
店舗数が増加し、医薬品だけでなく食品でも安値を牽引しており、消費者の一部がスーパーからドラッグストアに流れているようです。
2018年5月の大手ドラッグストア4社がそろって最高益を更新しています。


食品スーパーの成長率が低迷、コンビニエンスストアの新規出店と既存店売上成長率が鈍化するなかで、ドラッグストアは売上高対前年度比で6%近い成長率を示しています。
その理由は、本来の主力販売品である医薬品や日用品に加え、スーパーやコンビニエンスストアが得意とする食品販売にも手を広げていることにあります。


ドラッグストアの主力販売品である医薬品や化粧品は食品に比べて粗利率が高く、食品の値引き余力が大きいのを武器に食品を安売りし客寄せを行い、スーパーなどの顧客取り込みに成功していると言えます。来店客数が増え、医薬品などの販売量も増えれば収益を全体で確保できるという計算になっているようです。


ドラッグストアの食品シフトは業界に共通の戦略となっており、日本チェーンドラッグストア協会によると、2017年度のドラッグストア全店売上高は6兆8504億円と前年度比5.5%増え、中でも食品売上高が同8.5%増と大きく伸びています。これに対してコンビニの全店売上は前年比1.8%、食品スーパーは同1%に留まっています。


また、ドラッグストアの医薬品の粗利益率は30~40%台あり、食品の粗利益率は10~20%台にあります。利幅の大きい医薬品があるため、競合のスーパーやコンビニエンスストアより食品を値下げできる余地が大きくなっています。中には、健康を軸とした食品のプライベートブランドにも力を入れているドラッグストアもあるようです。


ドラッグストアは、調剤や医薬品の販売に有資格者が必要で参入障壁が高く、コンビニやスーパーが医薬品を取り扱うことが難しい業界です。病気が突発的であったり、対面で説明を聞きたいといった取扱商品の特殊性もあるため、消費者は医薬品の購入では実店舗を選ぶ傾向があるためネット通販との競争力も高いと言えます。


最近、我が家でもドラッグストアへ買い物に行く頻度が高まっています。以前は医薬品や化粧品の豊富な品揃えと、価格の安さから、時々、買い物に行く程度だったのですが、ある時から食品の品揃えが充実し出し、価格の安さが目を惹くようになりました。今では医薬品、化粧品、食品を纏め買いする時はドラッグストアへ行くことが多くなっています。


食品だけを買う時はスーパーへ行き、ちょっとした不足品の買い足しにはコンビニエンスストへ行くなど、完全に買い物をする場所を使い分けをしている様に思います。ドラッグストアへの買い物で、少々残念なのは、買い物に行くお店にもよるかもしれませんが、陳列が雑然としており、商品のお客様への見せ方がいま一つという感じでしょうか。


また、スーパーやコンビニエンスストアに比べまして、店員数が圧倒的に少ないせいもありますが、お客様へのサービスの質が必ずしも高くない様に思えます。どことなく店員さんが疲れて見えるのは気のせいでしょうか。医薬品を取り扱う専門性の高い小売店ですので、もう少し清潔感あふれるプライドの様なものがあっても良いと思います。


医食同源という言葉があります。単に医薬品や化粧品、更には食品を販売する店舗としてではなく「健康」を販売する拠点として、販売方法を工夫する余地がある様に思えます。
最近ではヘルステックという健康のためのクラウドやビッグデータ、ソーシャルメディアなどのIT技術を活用した健康領域における新しいサービスや商品が注目されています。


お客様個人個人の健康管理という観点から、食品の食事のメニュー提案をしたり、医薬品や健康化粧品を複合的に提案し、会員組織化することも可能かと思います。
これから消費者の高齢化が急速に進み、健康保険財政を緩和させる為にも予防医学の観点から、様々な事業機会が期待できると思います。


単に価格を訴求することによりスーパー、コンビニエンスストアなどからお客様を採り込むだけでは、社会全体で見た時の付加価値が上がったとは言えないと思います。
価格競争による消耗戦は、何れ自らの財務基盤を毀損する結果となりますので、今のうちに次なるビジョンを描き、事業展開を図って頂きたいものですね。


今日もありがとうございます。
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