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メルカリの株式上場!

皆さん、おはようございます!
今日は松本で朝を迎えております。
昨日の午後から雨も上がり、今日は午後から良い天気に恵まれそうです。
久しぶりに松本の新鮮な空気を満喫したいと思います。



フリマアプリのメルカリが19日、東証マザーズ市場に株式上場を果たしました。
創業からわずか5年、ユニコーン企業として時価総額7172億円という今年最大規模の新規株式公開です。ユニコーン企業とは10億ドル以上の企業価値を持つ未公開企業をいいます。世界にユニコーン企業は240社に対して日本では2社に留まるのみです。


時価総額は従来の東証マザーズでの新規公開株化首位、ミクシィの2300億円を大幅に上回り、全上場企業の中でもローソンの6870億円を超えて、リコーの7500億円に並ぶ水準となっています。新たなシェアリングエコノミーという事業形態を持つ、個人間の中古品取引の市場を切り開いた功績と今後の期待が評価されたものだと思います。


メルカリは、今回の株式公開で得た資金630億円を元手に、米国や新興国市場に打って出るそうです。使い勝手の良さを武器に約6割の国内シェアを握る同社も、海外では無名の存在に過ぎません。米アプリ市場を巡っては、楽天やLINEも苦戦するなど、未だ米国で成功した企業は日本にありません。


株式公開を果たしたメルカリは、今後、株式市場という資本の論理による期待により、絶えず利益を増やし続け、成長して行かなければならないことになります。
その為には、メルカリのプラットフォームに多くの人を増やし続け、人を増やし続けることにより、またプラットフォームを活性化させていく必要があります。


そして、シェア自転車の様な新たなサービスを展開するか、新たなフロンティアを求め海外市場へ展開して行くことになると思います。海外展開とは言いましても、メルカリも海外では知名度が低く、ライバル企業が乱立しており、物流網が日本と異なるなど課題も多くある様ですが、経済効率を考えながら絶妙な舵を切って行って頂きたいものです。


メルカリのシェアリングエコノミーにより個々人が中古品取引の市場を築いた功績は大きいと思います。個人の誰しもが売り手となり、また買い手となり、まだ使える不必要となったモノを循環させるエコな社会を実現することにより、生活者の暮しの中における選択肢も増え豊かになります。これはメルカリ効果といっても良いと思います。


一方でプラットフォームを供給する側であるメルカリは、株式を公開することにより絶えず資本の論理により成長を余儀なくされる新たな現実に直面することになります。
不特定多数のプラットフォーム利用者を相手に、日夜、市場開拓、技術開発、人材育成を行っていかなければなりません。それが株価という経済指標により評価されます。


財務という経済事象を経済価値で表現していくことは、万人に共通する標準化された言語としてこれ以上に分かりやすい指標はありません。巨大化の一途を辿った大手企業でも、その階層的なヒエラルキー組織内で営む人々のコンセンサスを得る方法として、経済合理性で説明することが唯一分かりやすい常套手段となっています。


規模の経済を追求し、経済価値を高めることを目標に事業を営んできた結果として、大量のモノを安く人々が手にすることが出来るようになり、社会が近代化してきたことは歴史が物語っています。経済合理性を追求する為には、単位あたりの利益を最大限に高めるために、それに要する投下資本と時間を如何に逓減させるかが重要となります。


しかし、良くよく考えてみますと、それは供給者の論理であり、モノが満ち足りた社会においても企業の経済的な成長が社会の豊かさを測る指標となるのでしょうか。金銭的な価値の追求に収斂してしまった経済は、働き手を効率という名の下に手段化してしまい、結果、疎外感を生み出し、人間が持つ可能性をも奪っている様にも思えます。


社会や人間の豊かさといったものは、個々人が持つモチベーションや達成感だと思います。それは経済合理性を目的化することではなく、個々人に備わった人間的な部分であり、お金以外の価値の大事さをいま一度見直すことではないでしょうか。誰しも、つくり手とつかい手の顔の見えるコミュニティを通した小商いという営みに暖かさを感じます。


カルロス・ゴーン氏が個人的にワインの醸造事業を営んでいる理由として、合理性ばかり追求していると、時として情緒や夢の様なものを追い求めたくなると言及しています。
人々が豊かな暮しを創造する結果として、経済が成長して行くものではないでしょうか。
メルカリには、新たな理想とする形の企業像を実現して行った頂きたいと思います。


今日もありがとうございます。
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