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副業の是非!

皆さん、おはようございます!
6月も最後の一週間が始まります。
今週は梅雨空も小休止、天気に恵まれる暑い一週間となりそうですね。
太平洋側の高気圧がもう少し張り出して来ると、梅雨前線を押し上げ梅雨明けでしょう。



今年に入り、大手企業で副業解禁の動きが広がっています。
この副業解禁の動きが定着するのか、一時的なブームで終わるのか、日本経済新聞でビジネスパーソンから広く意見を募っていました。それによりますと、副業に前向きな多かった半面、法整備面から懐疑的な見方をする意見もあったようです。


前向きな意見としては、中年以降にセカンドキャリアの助走として、あるいは可能性を模索するトライアルとして、副業をすることは人生百年時代に相応しい。社会との関わり方を自らデザインする機会と捉えると、全く異なる視座を持つ機会となる。自分は副業で理想の生き方と世界観を手に入れると思う人々が引っ張って行けば、定着する。


多くの人が得意かどうか検証する十分な時間もないまま就職するので、本当の自分に気付いたとき社外で好きで自分らしい仕事や活動をしたいと思うのは当然。
若い世代ほど、会社という一つのコミュニティにコミットする恩恵が小さいことを直感で分かっていて、副業があたり前の感覚がある。


逆に懐疑的な意見として、日本の企業では個人の仕事の分担が不明確で、職務契約もない。副業して本業に割く時間や労力が減ると、会社に影響が及ぶ。
業務委託や起業によって行う副業・兼務は法的な規制が少ないが、ダブル雇用によって行う副業・兼務は現行の労働法とのミスマッチがあるため、定着しないと思う。


法やルールの最低限の整備が必要であり、本業が終わって副業への移動中に事故が起きた時にどうなるか不安である。懐疑的な意見の多くは、法やルールなど制度面を上げているが、本来、法やルールは時代とともに改正していくものであり、人間が主体となる社会の中で、本質的な論点であるとは思えません。


寧ろ、前向きな意見を見ますと、年代による相違はありますが、何れも積極的に職業人生を生きて行こうとする自律的な強さを感じます。自らが副業により異なる視座を持つことにより、今まで蓄積した経験知や暗黙知に新たな考え方を持つ機会となり、これからの創造力が尊ばれる時代において、歓迎すべきことだと思えます。


いまの社会は、不特定多数の消費者を対象として規模の経済を追求し大量の製品を安くかつ迅速に提供することにより、企業が継続的に成長し続けることを前提として、若しくは暗黙の了解として完成したシステムであると言えます。言い換えますと、経済合理性という共通認識の上に立っているとも言えます。


この社会システムにより、私たちは物質的な豊かさを手に入れ質の高い暮らしを営むことが出来る様になりました。ところが20世紀も世紀末になりますと、物量的にはモノが満たされ、人々はモノを買わなくなっています。その様な中でも、企業は経済合理性を追求しモノの価格は低下する一方です。インフレ目標を設定しても達成できる訳ありません。


企業も顔の見えない消費者(=マスマーケット)に商品を販売することに、生活者も背景にある哲学や意味が分からない商品を購入することに、お互いに疲弊しているのが現状ではないでしょうか。今後、企業は、IoT、自動運転車といった効率を更に追求する新商品の方向に進み、方や生活者はもっと情緒的なコトにお金を使う様になるでしょう。


今までは企業をはじめとする供給者を前提とした社会システムでしたが、これからは生活者主体の社会の仕組みへの変革期であると思います。その様な社会では、経済合理性だけを全ての価値判断の目標とするのではなく、精神的な暮らしの豊かさを実現することを目的に生活が営まれて行く様になるのではないでしょうか。


不特定多数のお客様を相手にするのではなく、「特定」多数のお客様へ商品の意味性や哲学を訴求できる企業こそが次の時代を担って行くものと思います。お互いの顔の見えるコミュニティ関係とでもいうのでしょうか。それを実現して行くためには、情報技術を多様することもそうですが、それを司る働き手の多様な経験や人間性が大切になります。


法やルールがないから副業は出来ないと言うのはトートロジーな話しで、社会の価値観がが変われば、それに伴いこの150年の間に築き上げたシステムも改編すべきでしょう。
いま必要なのは、今まで完成させてきたシステムに捉われない、独創的なアイディアです。その為には、働き手の多様な経験知や暗黙知を引き出す柔軟な働き方が必要です。


今日もありがとうございます。
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