事業と企業価値
みなさん、こんにちは!
ブログを書き始めて3回目。まだ、50の手習いで、もっと毎日記事を書きたいのですが、徐々にキャッチアップしてSPEED UPして参りたいと思います。
それにしても、毎日、新聞を読んでいますとM&Aの記事が掲載されていない日がないくらい、ほぼ毎日何らかのM&Aの発表がありますね。見ていますと、いくつかの傾向があるように思います。
自動車の自動運転や次世代燃料に関わる、国境を越えた緩やかな連携。内需型企業の新たな市場を求めた海外企業の買収。製薬の特許切れを見越した、新薬技術の獲得。ただし、気になるのが明らかに100年掛っても資金回収できない様な買収価格をも見かけます。
買収対象が株式公開企業であれば市場で相対的な値付けがされていますので、それより大幅に異なる価格で取引をすれば、何故、市場価格と乖離するのかがクローズアップされますので、交渉プロセスにおいてその原因究明がなされます。と、願います。。
「企業の価値はどの様な構造により成り立っているのか。」
企業の規模にもよりますが、会社全体として単一事業を営んでいる場合もあれば、数十億円のいくつもの事業が束ねられて1兆円規模の売り上げになる大企業もあります。
企業の理論価値を把握するためには、対象企業に期待される「資本コスト」や「自己資本比率」も重要な要素となりますが、もう一方の個別事業の中身に焦点をあてる必要があります。私の視点は、各事業を構成する有形無形の資源を見極めるように心掛けています。
①財務諸表から事業の財産状況を把握し、②事業がどの様な有形無形の法律により組み立てられているか。そして、③事業を取り囲む市場や利害関係者の心理を見極め、事業のあるべき姿をイメージし、その事業の強さや課題を把握するように努めています。
やはり素晴らしいと感じる事業というものは、事業を開始する際に必要な投資額を上回る将来キャッシュフローの資本還元額が見込める(=会計上の「のれん」)訳ですが、そのビジネスモデル(=事業概念)の組み立て方に無駄がなく強固です。
一つ一つの事業が無理なく、かつ各々の事業が互いに良い影響を及ぼしている企業こそが高い企業価値が付くものです。その様な企業はM&Aする必要も、されることもないかもしれませんが。
次回はもう少し具体的に企業価値の源泉である「事業構造の見方」について考えていきたいと思います。これからの時代、株式を公開していない企業も、一つの事業判断基準として企業の理論価格を把握しておくべきでしょう。