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形骸化する新卒採用枠!

皆さん、おはようございます!
今日は、いつもより早く4時に起きましたら、もう空は明るいんです。
あっという間に今年も夏至に近付いているのですね。
これから、あずさに乗って松本へ向かいます。



企業の新卒採用で年齢制限を緩和する動きが広がっているそうです。
損害保険ジャパン日本興亜火災保険、リクルートホールディングス、東急エージェンシーがこの2019年度春採用から、30歳前後まで新卒の応募枠を広げるとあります。
新卒の対象年齢を広げることにより多様な経験を持つ人材採用を狙いとしています。


これから少子高齢化が進み、年々、新卒者の人数も減少して行く中で、学生優位の売り手市場が続いており、採用競争が厳しさを増していることも背景にあると思います。
今まででしたら大学卒業後2~3年以内に応募資格を制限する会社が多いと思います。
よくよく考えてみると、新卒であることの価値がどこにあるのか良く分かりません。


一方で、第二新卒採用という、一旦、新卒で他の会社で就業経験を持つ人材を積極的に採用しようという枠組みも定着しています。この年齢制限を緩和した新たな新卒採用は、第二新卒採用を融合した人材採用の枠組みの様にも見えます。今までの新卒という枠組みを度外視させるという意味においては、一定の効果があるように見えます。


私たちの経験からしても、新卒の段階で自分の職業人生を決めることは難しいと思います。長い人生を掛けて自身の専門性やスキルを磨きながら、自らの進むべき道を決めて行くのが一般的ではないでしょうか。まったく人生経験もないなかで自分の一生を捧げる会社を決めること自体無理があると思います。


今の日本の雇用環境では、極端な言い方をすれば無垢の新卒を会社が自らの企業文化に合った形に育てて行くことを前提としているのではないでしょうか。スペシャリストを育てるというよりも、社内の様々な部門を経験しながらゼネラリストを育てることを重視していますが、総花的になり過ぎてしまい逆に他社では通用しなくなってしまいます。


会社に忠誠心や愛着を持つことも大切ですが、まずは自らの会社にロイヤリティをもつ前に、自らの仕事に対してプロとしてのロイヤリティを持った上で、会社とベクトルを併せていくべきかと思います。その意味では、ゼネラリストではなく、また専門特化したスペシャリストでもない、中間に位置するスペシャリストをもっと育てるべきかと思います。


今の時代に求められていますのは、やはり新たな事業を創出できる様な人材かと思います。その様な人材は、この広い世の中で自分一人でも稼いでいける一定の得意領域を持っていることが必要です。それが自分にとって好きなことであることが不可欠です。この様に特定しますと、日本の企業に勤める多くの人材が当て嵌まらないと思います。


長年、ゼネラリストとして、その会社の隅々まで分かる人材となることは、その会社に居る限りは必要不可欠な存在になると思います。しかし、それが即ちその企業が位置する業界のオーソリティなのかといいますと、その業界のプロとして独り稼いでいけるような人材はごく一部に限定されるのではないでしょうか。


日本で自分の好きな仕事を問うた時に、自らの専門性を挙げず、業界を挙げる方が多いのではないでしょうか。これからの時代、専門性と業界のどちらが大切かといいますと、まずはどの会社でも稼いでいける専門性を築いて行くべきだと思います。自分のコアとなる専門性を磨きあげれば、専門外のことでも物事の考え方に通じるものがあります。


これからの日本を担って行く若い方々は、安易に会社に寄り添うことなく、まずは自らが遣りたいことをいろいろと失敗をしながら探して行くべきでしょう。
そして、その自らが遣りたいことを実現できる場所として、就職すべき会社を探しあてれば良いでしょう。その会社では実現できないと思えば、他の会社に移れば良いのです。


企業の側も、人材をローテーションにより育成をするばかりではなく、会社に迎合せず自律的にモノを考え、行動できる人間には、自由な環境を与えるべきだと思います。
先日のパナソニックではありませんが、会社を飛び出して起業した人材を再雇用する環境が整いつつあります。


新卒採用で年齢制限を緩和する動きについても、そろそろ「新卒」という概念そのものを払拭するべき時期に来ているのではないでしょう。
その為には、いま一度、今後の経営環境を考えた時に必要な人財戦略を充分に考えておく必要があるように思います。


今日もありがとうございます。
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