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経済を俯瞰する!

皆さん、おはようございます!
昨日からの雨も上がり、暖かい朝を迎えています。
厚く敷き詰められた雲の絨毯から、もう少しで太陽が顔を覗かせることでしょう。
日中は気温も上昇し、初夏を思わせる陽気になるようですね。



いまの社会を見ていますと、本当に経済が成熟しているといいますか、時代が動いているのにも拘わらず、従来の仕組みのままだと思います。それにも拘わらず、一段と経済合理性ばかりを突き詰めてばかりいますので、サブシステムである企業が至るところで軋みを上げている様に見えます。それが経済というものだと言ってしまったら、それまでです。


高度経済成長時代、バブル経済時代を経て、消費者にはモノが行き渡り、自分のライフスタイルにとって価値のあるものしかモノを買わない感性消費社会へと移行したことが最大の理由でしょう。にもかかわらず、今でも大方の産業構造は従来のまま変わらずに今日に至っていることが最大の原因だと思います。


情報通信技術の進展により、スマートフォン等の電子機器、それを活用する為のアプリケーション、ネットワーク等については、この10数年に急速に興隆してきた産業であると言えます。これらの産業が現在の経済を牽引しているといっても過言ではないでしょう。これからの時代、この情報通信技術が既存の産業と融合する時代だと思います。


あらゆる製品やサービスが情報通信技術と融合され、新たな商品に生まれ変わる。その時の視点は、「スケールメリットの追求」ではなく、最終消費者であるユーザーの「利便性の追求」ということになるでしょう。消費者が求めるものは、単に価格が安いことではなく、時間の制約からの解放や自分にとっての意味付けが便益になるように思えます。


また、そうやって少しずつ社会の仕組みが変わりだしますと、国内でいえば人口減少と高齢化社会と相俟って、生活をして行く上で必要な新たな利便機能が求められるようになるでしょう。既存企業は、従来からの社会の枠組みの上で事業を継続しているだけで、未だそこに目を向けていない様に思えます。


新たな事業を創出して行かなければならないのですが、既存の事業を効率良く運営するシステムの完成度が高ければ高いほど、その中から新規事業を創りだすのは難しい面があるのかもしれません。社会全体を俯瞰した時に、企業活動に一定の新陳代謝を進めて行くことも、ある意味経済という枠組みの法則なのかもしれません。


シェアハウスへの投資を巡るトラブルで、大半の所有者に融資した地方銀行が販売業者が借入希望者の年収や預金額を水増しする等、審査書類の改ざんを知りながら融資していたことについて、銀行側の組織的関与が取り沙汰されています。昨年の商工中金による大規模な不正融資に酷似した、企業のエゴを優先した結果であるように思えます。


両行とも銀行業界の横並び意識で、金融事業としてのスケールメリットを狙い融資を獲りに行くから同じ様な過ちを犯してしまっているのだと思います。もっとアーリーステージの新興企業に融資をしたり、地域企業の再生を目指す融資を積極的に行うなど、時代の要請であり誰も手を付けていない分野があるにも拘わらず、それをしていません。


また、最近エスカレートしつつある海外企業の買収の大型化も、この地方銀行の事例と根っ子のところは一緒の様に思えてなりません。本来は、自助努力により新たな事業を生み出して行かなければならないところ、それを他の企業に求めて資金力にものを言わせて買収したところで、企業の嵩は大きくなるでしょうが、経済が変わる訳ではありません。


新規事業の創出といいましても、白地のキャンパスに絵具を入れる様に、まったく新しいことをゼロから立ち上げるのは違うと思います。既存の事業が持つ「資源」を充分に見極めて、それを従来とは異なった形に転用させる、滲みだすような事業の創出があるべき新規事業の姿であると思います。


丸井、KDDI、LINEが積立投資専用(=資産運用)の証券子会社を設立するそうです。各社とも全く異業界であり不思議に思われるかもしれません。各社に共通しているのは、20~30才代の比較的若い世代を顧客基盤としている点に特徴があります。一方、その世代は将来のお金に対して強い不安感を持っているという統計があります。


今まで貯蓄に無縁であった若い世代に貯蓄の商機があることを見越した新規参入です。
お客様という最大の事業資源に対して、従来とは異なる商品を販売して行くことは常套手段でしょう。丸井もある意味金融会社ですし、KDDIもLINEもネット決済の延長として位置付けているのでしょう。消費者の声に真摯に向き合うことが大切でしょう。


今日もありがとうございます!
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