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ラストワンマイルを支える主役!

皆さん、おはようございます!
今日は松本で朝を迎えています。
樹木とつながる街づくりを体現する団体が開催するイベントであるマルシェが今日から2日間開催されます。昨日はその設営準備をしていました。



「ラスト ワンマイル協同組合設立!」
ラストワンマイルと言えば、インターネットが家庭に普及し始めた時に、電柱や埋設されている通信回線から、各家庭までの配線(=ラストワンマイル)を誰が手中に納めるのか、随分と話題になった言葉です。


通信回線の世界では、未だにCATV、NTT、電力会社などが玉石混合で、未だに決着が着いていませんね。きっとIoTが本格的に各家庭に普及した時にその勝負の決着が着くのではないでしょうか。今回のラストワンマイル協同組合は、インターネットではなくてリアルの世界の話しです。


既にお分かりの方もいらっしゃるのではないかと思います。そう、宅配便の話しです。
インターネット社会の到来により、ネット通販が本格的に普及し始めています。ネットとリアルが流通業界で融合しはじめており、ますます通信販売の取扱高が増え、各家庭までの配送(=物流)をどうするかという問題が顕在化しています。


人口減少、労働生産人口減少が現実のものとなり、ヤマト運輸をはじめとする大手宅配各社は荷受けを抑制せざるを得ない状況にまで追い込まれています。
その様な中、首都圏1都3県の中小物流23社が協働し、荷物の宅配サービスを6月から始めるため、このほどラストワンマイル協同組合を設立したそうです。


集配地域は各社が拠点を置く1都3県が中心で、今後、茨城県、山梨県、長野県、静岡県にも広げることを検討しているそうです。各社はこれまで大手宅配業者の下請けで業務を受託してきましたが、そこで培ったノウハウを活かし、今般、中小物流会社が連携し宅配事業を始めるに至ったそうです。


きっと、大手宅配各社がキャパシティをオーバーする以上の荷動きがあり、下請中小物流各社から見れば未だ余力があるのに荷物を抑制されることを見兼ねた動きなんでしょう。
ここに人口減少とインターネット社会という我が国の縮図があるわけですが、必ずしも大手企業に任せておけば安泰という時代ではなくなったということだと思います。


大手企業は、安定して成長する経済の下では非常に効率良く機能する仕組みですが、突如としてモノが売れなくなった(=今回の宅配便の例は真逆で異常に需要が増えた場合ですが)りしますと小回りが利かない。もともと、全体最適により最大のスケールメリットを享受する様な仕組みとなっているからです。


逆に、この物流業界の風雲隙を突いた中小物流各社の行動は見事だとしか言いようがありません。23社もの会社が連携すること自体、意思決定に時間がかからないかと老婆心ながら心配になってしまいますが、それを意図も容易くやり遂げてしまいました。彼らこそ今後、十二分に情報技術を活用してベストな物流網を築いて行くのではないでしょうか。


これこそ、これからの情報化社会におけるシェアリングエコノミー(=範囲の経済)だと言うことができ、中小企業にとってのベストプラクティスになるものと思います。
中小企業間で「情報」を共有できれば、大手企業と変わらぬサービスを提供できるということです。その意味では資本主義から情報主義社会への変容を物語るものとも言えます。


今までの時代の経営三要素といえばヒト、モノ、カネでしたが、これからの時代は「情報」が付け加わり、その情報が経営に及ぼす影響が非常に高まっているとも言えます。
情報を制した者がこれからの産業界の覇者となるのでしょう。それは、必ずしも大手企業が優位である世界ではないと思います。


似た様な現象が不動産業界でも起きるのではないでしょうか。今までは資本力にものを言わせて大手企業が大規模不動産開発を行って来ましたが、これからの時代は不動産を活用する時代です。しかも、人口が減少する中で賃貸住宅をはじめとする家屋の空室率が急激に増えて行く訳です。不動産を如何に有効利用するかが問われて来ます。


昨今、巷ではシェアハウス破産が騒がれていますが、あのサブリース方式(=不動産会社が不動産オーナーに家賃を保証して転貸する事業方式)というのは、何もシェアハウスだけの専売特許ではなく、大手不動産会社、大手ハウスメーカーの収益源となっています。
現在、不動産バブル状態にありますが、その元凶であると言っても良いと思います。


これ以上、空き家が増えて行くと大手不動産系企業も他人事では済まされなくなって行きます。不動産業界こそ、情報化に乗り遅れている業界です。ここに地域地域の中小不動産会社が入り込む余地が生まれて来ると思います。情報を共有して、効率良く木目の細かいサービスを提供できるかどうか。これからはパーソナルが中心の時代なんですね!


今日もありがとうございます。
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