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トヨタ自動車のシェアリング事業!

皆さん、おはようございます!
今日は早朝から福島への移動の為、余裕を見て午前3時頃に床を出ました。
自宅から最寄りのJRの駅まで交通の便が悪いためです。
こんな時にライドシェアで自動運転車を呼び出せたらどんなに便利なんでしょう。。



トヨタ自動車も、ついにシェアリング事業に本格参入!
ダイムラー、BMW、ボルボなど世界の大手自動車メーカーの取り組みに突き動かされるかの様に、いよいよ巨大企業トヨタ自動車も重たい腰を上げたという感じです。世の中のシェアリングエコノミーの潮流もこれで本格的な流れとなるのではないでしょうか。


今般のトヨタ自動車の取り組みは、直営4販社であるトヨタ東京販売、トヨペット、カローラ、ネッツを2019年春に経営統合するというものです。もともと販売チャネルごとに自動車を開発していたのですが、統合することにより重複する車種の開発を取り止めて開発コストをエコカー等の開発に集中させる意図もあるようです。


それ以上に、これからは自動車を「保有」する時代から「共有」する時代へと消費構造が変化していることへの危機感がトヨタ自動車を動かしたようです。
国内新車販売台数が年間500万台余りで微減傾向にあるなかで、カーシェアリングは会員数が108万人と、この5年間で6.5倍にも伸長しています。


トヨタ自動車としては、まずは統合した系列店をシェアリングビジネスの拠点として活用すべく、各店舗で10台程度用意している試乗車をカーシェアリング用に振り向けるそうです。もともと試乗車は実際には土日しか利用者がおらず、平日は稼働していないことに目をつけた施策です。


各ディーラーの店舗をカーシェアリングの拠点として活用する以外にも、メカニックや販売員といった人的資源を有効活用できるメリットもあるようです。
まずは東京の直営販売会社で試してみて、順次全国の280社、5千店舗に拡大して行きたいとしています。


ただし、その9割以上は各地の地場資本が経営しているため、チャネルの一本化は混乱を招くと予想されています。世の中の自動車の保有から共有への変化がもっと明確になれば、地場資本も動かざるを得なくなると思います。恐らく、高齢化した創業経営者の世代交代のタイミングも合わさって来るように思います。


トヨタ自動車は駐車場サービス、カーシェアリングのパーク24とカーシェアリング情報で提携も発表しています。これは、トヨタ自動車の特別な通信機器を付けたSUVをパーク24のカーシェアリングで利用し、車の航続距離や位置情報などの情報を集めて、新たなサービスや車載端末の開発に繋げることが狙いの様です。


これ以外にもトヨタ自動車は、タクシー業界大手の日本交通と提携して新たなタクシー専用車「JAPAN TAXI」(=黒塗りのロンドンタクシーの様な形の車です)を共同開発したり、日本交通のタクシー用情報通信サービス子会社に75億円もの投資を行ったりしています。


これらの動きを見ていて思いますのは、自動車におけるシェアリングビジネスが自動運転と結びつくことを見据えているのでしょう。消費者が必要な時にスマートフォンで自動車を呼べば運転手のいない無人自動車が、行き先まで乗せて連れて行ってくれる、そんな夢の様な未来の車を描いているのではないでしょうか。


その為には、カーシェアリングの実際の利用特性について事前に調査をしておく等、自社の中にシェアリング事業のノウハウを蓄積して行く必要があるでしょう。
そして、未来の究極のライドシェアリングである運転手のいないタクシー事業へ進出を果たすためには、タクシー会社と連携をしておく必要もあります。


ここまで手堅くシェアリング事業に布石を打っているトヨタ自動車を見ていますと、これは意外に思ったよりも早く、規模の経済から範囲の経済に移行する様に思えます。
恐らく、このシェアリング事業参入に伴うノウハウの蓄積を急ぐのと同時に、自動運転車への投資を今後ますます拡大して行くのではないでしょうか。


このシェアリング事業は、自動車業界に留まる話ではありません。あらゆる産業で採り入れて行かなければならない時代の流れだと思います。仮に鉄鋼業であってもです。鉄鋼を販売するのではなく利用するという視点もあると思います。大手企業に限らず、中小企業にも様々な事業機会が生じてくることをシェアリングビジネスが教えてくれます。


今日もご覧いただきましてありがとうございます。
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