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シェアリングビジネスの要点!

皆さん、おはようございます!
2日ぶりに東京での朝を自宅で迎え和みます。
空を見上げれば、雲が薄っすらと天高く敷き詰められ、
時間とともに雲の切れ目から陽が射して来ることを思わせます。



米ライドシェアのウーバーテクノロジーズ(=自動車の相乗り。Uber社)は、「世界的な移動のプラットフォーム」を目指し、ライドシェアの次なる事業の育成に乗り出すことを表明しています。自家用車による相乗りで、運転手とお客様をマッチングさせるITネットワークを構築し、世界でタクシー業界を脅かす存在にまで成長しています。


そのUber社が考える次なる事業は、一つは「お店を持たない飲食店への支援」、もう一つは「駐車場がないマンション開発との連携」です。何れも移動のプラットフォームというUber社が持つ事業資源を活用するものであり、その意味では用途の多様化(=これもシェアリングエコノミーです)を企図したものだと言えます。


お店を持たない飲食店への支援は、セントラルキッチンをUber社が用意し、そこを利用して出前(=宅配)形式の配送を仲介するものです。恐らく個人事業者(=消費者でもある)がキッチンを利用して食べ物を作り、それを配達する個人事業者(=消費者でもある)とオーダーする消費者との間を仲介する仕組みだと思います。


一方の駐車場がないマンション開発との連携は、都心でマンション開発をする事業者と提携して、マンションに駐車場を設置しない(=コストダウンに繋がります)代わりに、Uber社のライドシェア利用権を設定しようというものです。マンションだけでなく、空港、駅、スタジアム、劇場などでも駐車場の利用を減らして行く計画の様です。


Uber社の核となる事業資源に着目してみますと、情報端末を持つ個人ユーザー間の「提供したい」というニーズと「消費したい」というニーズをマッチングするビジネスモデルであると理解することができます。シンプルに捉えますと需要者と供給者のマッチングプラットフォームです。


このプラットフォーム上で仲介される目的となるサービスが「自家用車での移動」であったり、「食べ物の料理&デリバリー」である訳です。今までの産業界の常識であれば商品の供給者と消費者が明確に分かれていましたが、Uber社のこれは消費者が供給者にもなる両面を持ち合わせています(=シェアリングエコノミーの特徴です)。


Uber社としては個人の消費と供給という需給「情報」を仲介し、仲介手数料を報酬として受け取る事業である訳です。しかし、その情報の利用者が固定客化すると顧客情報が蓄積されて行き、やがてビッグデータとして需要予測を行い、様々な事業展開が可能となるかもしれません。


ここで着目しなければならないのは、需給情報が個人と結びつくことにより新たな市場/産業を誕生させているところです。しかも、自動車での移動や料理をデリバリーすること自体は従来からあった事業であると言えます。情報が既存の事業と結びつくことにより、それまでとは異なった新たなビジネスとして変容させているところに特徴があります。


2015年12月に公表されたオックスフォード大学と野村総合研究所の研究で、「AIにより代替可能性の高い職業」で3つの士業が、代替可能性90%以上、それ以外の3つの士業が75%以上となっているという記事が掲載されていたことは、記憶に新しいことだと思います。


特にAIを活用するまでもなく、Web上で疑問点を検索すると、出てこないトピックがないと思われるくらい様々な情報がネット上にアップされています。しかも、士業に相談すれば有償であると思われることが、無償で入手することが出来ます。疑問点に合致した意見ではないかもしれませんが、押さえるべき要点はおおよそ得ることが出来ます。


この様に考えますと、単に知識を持っているという情報は、一昔前であれば価値があったのかもしれませんが、今では少なくともその価値が目減りしている様に思えます。
ただ単に知識=情報を持っているだけではなく、その情報を活用して何かを創造しなければ付加価値を生んだことにはならないという現実があります。


冒頭のUber社の例もそうですが、これからの時代、情報を情報という素地のまま活用するだけではなく、情報を既存の商品や仕組みと結び付け新たなサービスを生み出すか、情報と情報を掛け合わせて未だ世にない情報を生じさせない限り、付加価値を生んだことにはならないということに留意すべきではないでしょうか。


私も経営・財務の領域で中小企業の支援を行っていますが、ただ単に専門的な知識を提供することに留まらず、実際に経営上の課題を解決してこそ初めて役に立つものでることを改めて認識しなければなりません。これからの時代は、創造力やアイディア等の考える力がますます重要になって来るでしょう。


今日もご覧いただきましてありがとうございます。
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