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「資金調達と企業価値」

通常、財務と言いますと資金調達の実務家をイメージすると思います。
私の財務の視点は、財務諸表を入り口として、事業の背景にある有形無形の財産を法律関係で理解することから始まります。その上で、市場環境を見極めながら事業のあるべき姿をイメージし、具体的にビジネスモデルをどの様に改編すべきか思いを巡らせる。


一方で、企業価値(株価)を睨みながら事業計画に落とし込んで行く作業。この様なパターンで思考してきたと思います。
もちろん、資金調達実務も銀行借入から資本調達まで、中間に位置する私募債、転換社債、劣後債の発行なども手掛けております。いつも企業価値と対になった事業計画をもって資金の出し手との調整をさせて頂いていたと思います。


財務の立場からしますと、やはり企業の実体的な価値を把握したうえで、その企業価値がステークホルダーにどの様な割合で配分されているのかを頭の中である程度シミュレーションしておく訳です。当然にステークホルダーの中には債権者に配分される部分もあります。法的に債権額が確定していますので、企業価値ー債権額=株主資本価値となります。資金調達の場面で逆に考えれば、企業価値(=株価)が高ければ高いほど、資金調達に際して債権者のリスクが軽減する。。等と考えたりしながら打合せの席についています。


一般的に企業価値(=株価)といいますと、日頃IRやM&Aの場面でしか意識することが少ないかもしれません。しかし、日常的に企業価値の源泉である個々の事業(=事業を構成する資源の相互補完的な組み合わせ)を頭に入れて、事業計画と関連付けて金融機関とお話が出来ますと説得力が増してくるように思います。
今まで、デフレ経済下で財務を司ってきた期間が長かったことも、企業価値や株価に敏感?!な理由なのかもしれませんね。その分、我流かもしれませんが、自由な発想で、決して少額ではない金額を任せて頂いた、当時の経営者の方々には感謝しております。


次回は、「事業と企業価値の関係」についてお話をしてみたいと思います。特にファイナンスにおいても「のれん」とは奥の深~い、テーマだと思います。次回またお会いしましょう。

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