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インド・タラブックス「夜の木」

皆さん、おはようございます!
お正月明けの三連休はいかがお過ごしでしょうか。
天候にも恵まれて、思い思いに外出されている方も多いことでしょう。。
今日の天気は雨の予報ですが、余すことなく有効に過ごしたいものですね。


昨日、TV「路線バスの旅」さながら、路線バスを三本乗り継いで高島平と成増の中間に位置する板橋区立美術館へ行って参りました。今日までが開催期日の「世界を変える美しい本 ー インド・タラブックスの挑戦」を見たかったからです。一冊ずつ手の製本で仕上げられた絵本の美しさ以上に、南インドの出版社「タラブックス」に目が留まりました。


「タラブックス」の名が世に知れ渡ったのは、ご存知の方も多いのではないかと思いますが、ハンドメイドの絵本「夜の木」で、国内で日本語版も出版されています。
柔らかい手漉きの厚めの紙に、シルクスクリーンで綺麗な色合いの絵や文字を印刷しており、思わず手にとって見たくなる手作り感の美しさがありました。


タラブックスは創業してまだ10数年ですが、絵本以外にも教育や芸術などの本も出版しています。ハンドメイドの本が占める割合は2割程度とのことですが、糸で製本しているのが見てとれたり、掛け軸のような巻物の絵本があったりと、手作り感満載です。世界各国で話題となっており出版部数も相当数ですが手づくりを貫き通しているそうです。


また、インド各地に伝わる民話の編集に力を入れており、地域の土着する民族画家に著作権の概念を教えながら組織化を図り、その地域固有の文化や神話を世に広め伝えています。実際に編集者が地域の民族画家と対話を重ねる中で、絵本制作の構想を温めて行く独自性溢れる手作り感も伝わって来ます。


そんなタラブックスですが、40人ほどの小世帯の組織にこだわり、高い品質を維持する為に、編集、デザイン、経理、制作管理、印刷、製本などの業務も全員で意見を出し合いながら手分けをして進めているそうです。「夜の木」での成功体験や大量の注文にも関わらず、小規模経営を貫き通しています。


タラブックスを見ていますと、日本のお家芸である工芸品や民芸品などを思い起こします。浮世絵以外にも、陶芸、漆喰、数寄屋造りの建物等々あると思います。いまや展示会にでも行かなければ、なかなかお目に掛かれなくなっています。それこそ手作り感に溢れ、作り手の「精神(=芸術)」と「技(=技術)」が調和した逸品だと思います。


江戸時代に興隆を極め、鎖国が解かれた以降海外で注目を集め、多くの芸術家や建築家がその技法を自らの作品に採り入れるほどの数々の作品がありました。今でも多くの作品が海外の富裕層の手元にあるという話しを聞きます。明治維新以降の日本は、西洋の文化や科学を模倣し、工業化に向けてまっしぐらに突っ進んで行くことになります。


これまでの間、それらの伝統工芸品が衰退の一途を辿ってしまっていることは、ここに記載するまでもないと思います。もともと個人の精神と技という職人芸に支えられていることにもよりますが、日本が国策で近代工業化への道を進んだため、技術の伝承者が少なくなったことが理由として挙げられます。


タラブックスを見ていますと、日本が忘れてしまっている何かがそこにある様に思えます。社歴こそ10数年程度ですが、昔ながらのシルクスクリーン印刷によって、徹底的に色合い、製本の品質を高めて手づくりに拘り、絵本の内容も地域の文化や慣習を踏まえながら時代を風刺する様な構成が世界の人々の心を捉えています。


二つの意味で、これからの時代に示唆すべき点があると思います。一つは、日本の工芸品や民芸品といった日本の伝統文化を絶やさないようにしようと考えた時に、日本国内に限らず世界中がその地域文化や慣習に根差した手づくりの商品に関心を持っていること。もう一つは、それを小規模な所帯で全員が意見を出し合いながら実現していること。


工業化社会から情報化社会へ移行する中で、大量生産大量消費型の標準化かつ効率性を追求した大衆向け商品から、自らのライフスタイルに合った商品に消費者需要が変容しています。余りにも大量生産体制を上手く実現したが為に、企業、いえそれ以上に社会の仕組みを高度に専門分化させてしまっています。


それが、時代の変革期に将来の進むべき方向を描いたり、新たな商品を開発しようとした時に全体感をもって考えることが出来ないでいる中で、このタラブックスという一人何役もこなす全員体制による運営が、アートと技術を調和させた手づくり感ある古くて新しい商品を世に送り出すことを可能としたことが参考になると思います。


三連休の合間に、楽しいひと時を過ごせたと思います。
日本から6000Kmも離れた南インドのタラブックスの存在を知り、とても直感的ですが、次の時代は西から東へというのも、あながち現実のものとなるかもしれないと思った次第です。今日もご覧いただきましてありがとうございます。


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