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日本の将来像!

皆さん、おはようございます!
昨日の東京の日中は、まるで春が来たかと思うほど暖かかったですね。
実質的に昨日が仕事始めだった方も多かったのではないでしょうか。
暖かいと仕事への足取りも軽やかになります。春が待ち遠しいですね。。


先日、新聞を読んでいましたら、上場企業への調査で「資本コスト」に関するものが掲載されていました。資本コストとは、借入金の金利だけではなく、資本金にかかるもコスト(=配当+株価UP)のことです。財務諸表では、どこにも記載されませんが、企業がこの資本コストを上回る利益を上げないと企業の価値(≒株価)は高まりません。


その調査では、①資本コストを把握している経営者は1/4しかいない、②企業の中長期計画が株価に反映されていないと思っている経営者が1/3いる、というものです。
企業経営は、株主の為だけに行っている訳ではありませんが、継続的に付加価値を高めて行く存在ですので、資本コストを把握していないというのは残念な結果だと思います。


中長期計画が株価に反映されていないと思うのは、経営者の今後の業績に対する見方と株式市場参加者の企業に対する将来業績に対する見え方が異なっているからだと思います。足下の企業業績は、どの企業も過去最高の利益を更新している所が多いと思います。恐らく、経営者はその延長線上で中長期計画を描いているのではないでしょうか。



市場参加者が知りたいのは、現状の経済、ならびにその中での企業のおかれた課題を明確にした上で、その企業としてどの様な経営方針を採るのか明確に打ち出して欲しいのに、それが伝わってこないと感じているからではないでしょうか。情報革命といわれる時代ですので、来るべき時代の社会の将来像、自社の方針を期待したいところです。


その一つの例として、企業が稼いだ利益を新たな投資に使わずに内部留保(=タンス預金みたいなものです。。)しています。その資金が500兆円に登るそうです。
これは、企業の経営者マインドが先行きの経済に対する不透明感から、内向きになっている(=不安)ことの現れではないでしょうか。


必ずしも資本コストという概念を絶対視する訳ではありませんが、資本が存在すれば当然にコストも発生しているとするファイナンスの理論は、一つの経営指標として参照すべきだと思います。それは米国の様に株主を唯一絶対的な利害関係者として捉えるからではなく、企業とは規模の大小に関わらず社会に付加価値を提供する存在だからです。


今までの企業は工業化社会の中で規模の経済を追求し、組織的な専門分化により効率化とコストダウンを実現してきました。ところが時代も変わり、今は情報化社会へと移行しており、その様な時代的な背景の中では必ずしも規模の経済だけが今後の事業の根幹をなす考え方では無くなっている様に思えます。


昨日のブログでも記しましたが、もともと技術と芸術の起源は古代における「暮らし」を出発点としています。それがこの200年足らずの間に、各々の領域で溢れるばかりの知識情報が増加し専門分化する歴史を辿っています。余りにも専門分化すると、全体を俯瞰できなくなってしまい、それが将来像を描き切れなくなる現代の課題だと思います。


もう一度、技術と芸術を出来る限り調和させていくという考え方は、新たな付加価値を創出する為に必要なことだと感じます。工業社会において培ってきた技術(=知識)の大部分は欧米から輸入してきたものです。日本にも古来から生きづいた工芸文化、浮世絵、数寄屋造りといった海外の技術者や芸術家に影響を与えた文化があるはずです。


それら日本に生きづいた古くからの伝統工芸は、日本ならではの繊細な精神文化をも現わすものとして、海外から称賛を受けています。その伝統的な技術を棚上げにして培ってきた現在の工業社会ですが、再度、技術と芸術の観点から俯瞰し、新しい考えを付け加え、人の温もりを感じる日本独自の商品を開発して行く視点を持っても良いと思います。


これからの時代、新たに海外の模倣をする時代ではありません。自らの考えで新たなものを生んで行く力が必要です。いまいちど日本が築き上げてきた文化を見直し、それを次なる情報化社会に受け継いでいっては。今求められているのは、海外に誇れる精神、文化を確立することであり、それにより初めて世界で揺るぎない地位を確保できるのでは。


ただ単に工業化製品を海外に輸出したり、海外の企業を買収することがグローバル化ではありません。日本人としてのアイデンティティを確立することが大切でしょう。
情報化社会は、組織集団行動から解き放たれた個人主体の社会です。個人個人が豊かでより良き暮らしを創造することがそれを現実のものとするのではないでしょうか。


今日もご覧いただきましてありがとうございます。
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