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日本の資本主義を考える!

皆さん、おはようございます!
正月休みも終わり、またいつも通りの日常生活が戻って来ました。
元旦の清々しい気持ちの中で心に誓った今年の目標があると思います。
日々の喧騒の中で見失うことなく、一年間守り通して行きたいと思います。


会社と言いますと上場企業と非上場企業に大別され、どちらかに属することになります。資本主義の象徴とも言われる、上場企業の数は現時点で3700社にも昇るそうです。
そのうち平成になってから上場した企業数が3100社であり、退出した上場廃止企業が1650社にも昇るそうですから驚きます。


日本が資本主義経済が導入したた明治維新から数えて今年で150年目にあたります。
長い歴史の中でみれば、ほんの一瞬の出来事であり、その間に太平洋戦争、高度経済成長、バブル経済の崩壊、20年余りのデフレ経済、リーマンショックと続く訳です。
それらの経験を通した日本の資本主義の考え方とは、どの様なものなのでしょうか。


同じ資本主義でも、米国、欧州、日本ではその捉え方が異なるようです。直感的にその違いを考えますと、米国のそれは純粋な資本主義であり、企業で例えますと他の利害関係者との関係の中で株主の権利が絶対的であり、株主の価値を高めるために企業が存続することを前提としています。市場万能主義と言い換えても良いと思います。


欧州諸国では、基本的に資本市場の力の委ねるが、行き過ぎた資本主義に対しては、市場は万能ではないことから、社会正義の観点から人知によって是正して行くという感じでしょうか。各々の国によって、資本主義経済導入までの歴史や背景の違いがあるので微妙に異なっていると思います。突出した米国とは異なるようですね。


いまの日本を見渡してみますと、戦後経済が集団運営体制でしたので、米国のそれとは明らかに異なると思います。バブル経済崩壊後の2000年代初頭に敵対的買収に対してどの様な対策を採るのか、ほぼ全ての上場企業が「企業統治」と「企業価値」のあるべき姿について議論をしていたのが今となっては懐かしくもあります。


当時は、バブル経済崩壊により疲弊した企業が米国の企業や買収ファンドに敵対的に買収されてしまうのではないかという不安感があったと思います。また、未だM&Aとは建設的な経営戦略としての方法ではなく、胡散臭い経済行為と思われていた程です。
その後の10数年で日本の資本市場も随分と成熟したものだと思います。


今その過程を振り返ってみますと、日本には米国的な資本主義の考え方は馴染まないものと思います。株主の為だけに企業価値を高めるのではなく、取り引き先、社員の価値をも同時に高めるのが日本としての考えだと思います。それ以前に、企業とは社会の課題を解決すべき一市民としての存在であるという暗黙のコンセンサスがあると思います。



もう少し、話しを掘り下げてみますと、上場企業(=公開企業)と非上場企業(=個人企業)の間にもう一つ半公開企業的な位置づけがあっても良い位にも思えます。情報化社会になりますと、資本主義と対を為して語られる「規模の経済」とは異なり、大規模な工場を所有するために大金を市場で調達する大企業であることが必然ではなくなります。


株式市場に公開して維持して行くコストを考えても効率が悪いと思います。
一方で、非上場企業(=個人企業)と言われる企業の中にも、小振りながら非常にニッチな分野で先端を行く企業がある訳ですが、昨今社会問題化しているように後継者のいない事業承継の時期を迎えた企業が国内に125万社も存在しています。


それらの企業は、地域経済に貢献する、また密着した企業群です。これからの中央集権社会の仕組みから、地域が自律分散する社会へ移行して行く必要があるなかで、それら非上場企業(=個人企業)に持続的に他社と連携しながら成長して行く使命があると思います。情報化社会とは、私企業であると同時に公的側面を併せ持つ必要があるからです。


雇用者と被雇用者のような対置的な関係ではなく、誰しもがその企業、地域、社会のある特定部分のリーダーとなることが求められる「自律」社会だからです。
また、企業と個人との関係が、今までのようなピラミッド型の上から下へのヒエラルキーを持つ組織である必要がなくなりますと、雇用形態も全く異なるものへと変容します。


個々人が自立した個人事業者として様々な企業とプロジェクトを基本とした関係を持つ働き方への変容が予想される中で、いささか株式会社という制度だけで営利を追求しながら社会の課題を解決するのは窮屈なようにも思えます。地域市民が出資し合い、地域に貢献する法人。その法人は地域市民にサービスを提供することにより利益還元する。


その様な、地域企業がこれからの時代に求められる様な気がします。その時の日本の資本主義は諸外国とは異なる日本ならではの資本主義を歩んでいるのではないでしょうか。
すべての拠り所は、個々人の暮しを豊かでより良くする為にあります。資本主義という概念も、その国々によって考え方に地域性があっても良いでしょう。


今日も、ご覧いただきまして有難うございます。
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