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仕事のやりがい

皆さん、おはようございます!
今朝は昨日とは打って変わって、そとはまだ暗いですね。
どことなく秋を漂わせる涼しさを感じます。
庭の草木も真夏の青々とした元気の良さから秋めいてきましたね。


昨日、久しぶりに財務の人材紹介事業を営んでいる先輩のO氏と、お昼をご一緒させて頂きました。O氏も大手上場会社の破綻処理を経験し、一回り年上の先輩ではありますが、同じ様なキャリアを積んできたこともあり、親しくさせて頂いています。現在は、主に株式公開前後の企業のCFO(=財務責任者)に特化した人材の紹介をされています。


お話しの中で、最近の若い起業家達は2000年代前半のITベンチャーの社長とは異なり、お金儲けの為に起業して株式を公開するのではなく、社会的な意義や課題を解決する為という明確な目的意識を持っていると、いたく感心されていました。その中の一人にバイオマス発電の社長のお話しがありました。


確か一昨日、HRTechという人事関連のオープンセミナーの講演を聞いた時に、日本の大手企業は世界的にみてエンゲージメントが極端に低く、26位に甘んじているという話しを思い出しました。エンゲージメントとは、仕事の面白さ、意味、意義などを通じた貢献意欲のことです。


例えば、会社の目標や目的に対する共感性、その会社で働くことに対する誇り、会社の仕事に対するモチベーション等、その会社に所属することにより自発的に仕事に取り組む貢献意欲を指します。海外の企業の従業員は、軒並み過半数の従業員が高いエンゲージメントを示しているのに対して、日本企業に勤める従業員は半数にも満たない状況です。


これだけ働く人の仕事観が多様化している、というよりも価値観が多様化している中で、誰しもが社会的な意義のある事を目的意識を持って働きたい、社会貢献したいという意識は万国共通だと思います。その個々人の思いと、会社の理念や目的と共感することにより、付加価値の高い仕事をアウトプットする源泉となるのではないでしょうか。


講演の中では、海外に進出している日系企業の現地採用スタッフに対するアンケート結果もあり、トップ100社の中に実に日系企業は2社しか入っていないという惨憺たる状況です。現地スタッフからみると、日系企業は閉鎖的であり、日本から派遣される駐在員は2~3年のローテーションで帰国してしまうので仕事をしている様に映らないようです。


先の先輩O氏の話しではありませんが、日本人でも本当に働きがいを求める方は大企業に勤めることなく、自ら起業する道を選んでいる若者が増えているのは、この大企業におけるエンゲージメントの低さが原因になっているとも言えると思います。本当に社会の為に貢献すべくビジョンを描いている大企業はどの位あるのでしょうか。


大方の企業が、社内からの生え抜き社長がトップに付き、数年おきにローテーションの様に後任にバトンタッチをする状況では、なかなか明確な戦略を描き切れないのも分かりますが、それでは社内で働く方々に共感を持たせようにも無理があります。その点、高度経済成長期はやればやっただけ成果が上がった時代ですので一体感が高かったと思います。


団塊の世代が引退後、エンゲージメントが必ずしも高くない社員が中枢を担う様になってきているそうです。今後、どの企業も経営人材が不足する状況が避けられなくなるのではないでしょうか。一方、ベンチャー企業のみならず、日頃から若い世代の中小企業の社長を見ていますと、非常に大志を持って事業を営んでいる方が多いです。


大企業がグローバル競争で守勢に回る中で、情報化社会の進展により国内の市場環境は大きく変容しています。大手企業では手の届かない、ニッチな需要を中小企業が確実にコトを提供して行きますと、次なる時代は今までの景色とは全く異なるものになるかもしれませんね。


今日もご覧頂きましてありがとうございました!

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