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大学教育改革のこれから!

皆さん、おはようございます!
昨夕からの雷雨は凄かったですね。
天気予報士の解説ですと太平洋側からの高気圧が弱い為に起きているらしいですが、
今年は本州を縦断する台風が増える可能性が増える可能性が高いそうで困りましたね。


今朝の朝刊で目に飛び込んできたのが、
実に大学の40%が定員割れだそうです。
18歳人口のピークが1992年の205万人に対して現在の同年代の人口が40%減少しているのに対して、大学数は50%増、入学定員数は25%増だそうです。


これだけのマクロ数字を見たら、普通の民間産業や事業会社でしたら、
業界再編が起こり大学同士が統廃合を行わなければ共倒れ破綻の嵐に見舞われます。
しかしながら大学教育は公共資源ということもあり、補助金により運営されている為、今まではその様な統廃合は余り行われずに済んでいます。


市場の原理が働けば、各大学とも定員数以上の学生を獲得しようと、
教育カリキュラムに特色を出し、就職率を高める等の競争原理が働くはずですが、
地域性が高く、少なからずや在学する学生がいることから
ドラスティックなことは起こらずに守られて来たといっても良いでしょう。


最近の大学を見ていますと、
上位の人気大学ではアカデミックな正当な学問を守り続けていますが、
中下位校では、どちらかと言いますと応用力に注力した実学教育(=専門学校に近い)が増えている様に見えます。


私も大学を卒業してから30数年を経ている訳ですが、
大学時代に学んだ個々の理論というよりも学問としての世界観の様なものは
今でも自分の血肉になっているように思います。その学問を社会に出て働く様になってから実務として活かした経験はありませんが物事を考える「葦」と言えると思います。


むしろ社会人になり培ってきた広義の財務実務については、実務を通して学んできた経験が長かった訳です。しかし、40歳手前にして通った大学院の2年間は、学問としてファイナンスと会計を学びましたが、これはそれまでの実務を体系立てるという意味ではとても有意義で海面に水が吸い込まれる様に新鮮だった記憶が蘇ります。


もう一つは、学問としての理論を多く学ぶ訳ですが、
その理論の積み重ねの上に学問が成り立っていることを自ら論文作成を通して経験し、
それまでの実務の上に論理的に考える方法を学んだように思います。もともと五感を通して独創するタイプである私にとって、異なった考える力を得ることが出来たと思います。


一方、あまりアカデミックに学問を極め過ぎてはいけないと思う部分もあります。それがファイナンスや会計という分野であったせいであるかもしれませんが、あまり極め過ぎてしまうと、その先行研究に基づく論理展開という範疇の中でしか物事を考えなくなる怖さもあります。


情報化社会の進展により、これだけ社会も生活も企業も大きく、早いスピードで変容している中で、他の学問もそうかもしれませんが、特に商学系の学問は先行研究の上に論理を積み重ねて行く間に、世の中が先に動いてしまいます。ただ、時代が変わっても変わらない普遍的な研究成果もあります。


その意味では、学問とはその普遍的な部分と論理展開の方法論だけを抑えておき、
あとはその学問の枠組みに囚われないフレキシブルな発想を持つことが、
実社会においては必要だと思います。確かに、学問の中で論理展開をする為には斬新な着眼点と創造力も必要ですが、それは研究を仕事とする方々の世界だと思います。


いまの日本の大学教育は、どちらかと言いますと、この学問を軸とした枠組みの中で体系立てられています。先端研究を極める為には致し方ない方法だと思いますが、その縦割りの軸が産業界の分類にまで系譜立てられているのではないでしょうか。林業漁業農業、鉱業、製造業、商業等々。


しかし、いま社会で起きている課題や需要はどちらかと言いますと、その縦割りの軸と軸の間にある学際や業際のところに生じていると思います。
この際にある問題を解決する為には、様々な学問や業界の叡智を結集、連携しながら解決していく必要がありますが、この部分が大変に難しい。


この社会の課題や需要を理解し見極め、各学問や業界を大局的に俯瞰してコーディネートするリーダー的な人材が居ないと、なかなかコトが前に進まないのは誰しもが経験している苦慮すべきことですよね。大体が、解決するのにあたり参照すべき先行事例や研究成果がないコトが多いですし。今後、この様な課題が益々増えて行きます。


是非とも、今後の大学ではこの学際の研究テーマを解決できる考える力を持つ人材を育成して欲しいと思います。アカデミックな研究や教育を守り続ける大学以外にも、社会の問題点やニーズをマーケティングし如何に解決すべきか考える力を教える大学がもっと生まれてきても良いと思います。


その為には、大学間で研究すべき社会テーマを競い合うべきですし、何も学生を18~22歳に限定する必要はないと思います。もっとベテラン人材を再教育し社会に排出する意味でも、また様々な多様な経験を持つ人々が同じ場所で切磋琢磨することが国際化する社会の中で必要なスキルである多様性をも学ぶことが出来るのではないでしょうか。


現在の50~40歳代は特にこの際を解決できる学際教育、業際実務経験が不足している様に思えます。これからの中枢を担うこの世代への再教育する機関として大学を捉えることも、非常に有効かと思います。


今日も、ここまでお読み頂きましてありがとうございます!

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